【問いかけ】大人になってから、趣味を心から楽しめていますか?

 

毎日、仕事や家事、育児に追われ、あっという間に過ぎていく日々。ふと、「私、最近、心から何かに夢中になったことあったかな?」なんて思うことはありませんか。

子供の頃は、帰り道も忘れるほど夢中になった遊びがあった。学生時代は、時間を忘れて打ち込んだ部活動や好きなことがあった。それなのに、大人になった今、趣味と呼べるものがなかったり、あっても「時間がない」「疲れている」を理由に、心から楽しめていなかったり…。

この記事は、そんな風に感じているあなたへ向けて書いています。

 

なぜ大人は趣味から遠ざかってしまうのか?

 

そもそも、どうして大人は趣味を楽しむのが難しくなるのでしょうか。理由は一つではないはずです。

  • 時間のなさ: 「趣味の時間が取れない」は、多くの大人が抱える最も大きな悩みでしょう。仕事の責任は重くなり、家庭を持てば自分の時間は後回しになりがちです。

  • 心身の疲労: 1日の終わりには心も体もクタクタ。新しいことを始める気力も、趣味を楽しむ体力も残っていない、ということは珍しくありません。

  • 優先順位と罪悪感: 「趣味なんて、もっとやるべきことがあるのに」「休むなら、家のことをしないと」といった罪悪感が、私たちを趣味から遠ざけます。

  • お金の問題: 趣味によっては、道具を揃えたり教室に通ったりと、お金がかかるものもあります。

  • 「何をしたいか」が分からない: いざ時間ができても、「さて、自分は何が好きなんだっけ?」と、やりたいこと自体が分からなくなってしまうケースも。

これらの理由はどれも、とても現実的で「仕方ない」と思えるものばかりです。しかし、本当にそうでしょうか。

 

それでも、大人が趣味を持つべき理由

 

忙しい大人にこそ、趣味は必要です。それは単なる「娯楽」ではなく、人生を豊かにするための「栄養」のようなものだと私は考えています。

  1. 心のリフレッシュとストレス解消 仕事や家庭での役割から一旦離れ、好きなことに没頭する時間は、最高の精神的な休息になります。「やらなければならないこと」から解放され、「やりたいこと」に集中することで、心はリフレッシュされ、ストレスが軽減されます。

  2. 新しい自分との出会い 趣味は、「会社員の自分」「親としての自分」といった役割とは別の、もう一つの顔をあなたに与えてくれます。好きなことに夢中になっているあなたは、きっといきいきと輝いているはず。それは、失いかけていた自己肯定感を高めてくれるきっかけにもなります。

  3. 世界が広がり、人生に彩りが生まれる 趣味を通じて新しい知識を得たり、同じ興味を持つ仲間と出会ったりすることで、日常の世界はぐっと広がります。普段の生活では得られない刺激や発見が、毎日に新鮮な彩りを加えてくれるのです。

 

「楽しむ」を取り戻すための小さなヒント

 

では、どうすれば再び趣味を楽しめるようになるのでしょうか。大切なのは、ハードルをうんと下げることです。

  • まずは「15分」から始めてみる 「週末に3時間」と意気込む必要はありません。平日の夜、寝る前の15分、通勤中の10分でも大丈夫。好きな音楽を1曲じっくり聴く、気になっていた本を数ページ読む。それだけでも立派な趣味の時間です。

  • 「うまくやらなきゃ」を手放す 大人はつい「成果」や「効率」を求めてしまいがち。でも、趣味は楽しむことが一番の目的です。「下手でもいい」「中途半端でもいい」と自分を許してあげましょう。

  • 子供の頃、好きだったことを思い出してみる 絵を描くこと、楽器を弾くこと、プラモデルを作ること。昔好きだったことは、今もあなたの心をときめかせてくれる可能性を秘めています。

  • 「消費」から始めてみる 自分で何かを生み出すことだけが趣味ではありません。映画を観る、美術館に行く、好きな作家のブログを読む、美味しいコーヒーを淹れて味わう。こうした「消費」する趣味は、手軽に始めやすく、豊かな時間をもたらしてくれます。

 

最後に

 

趣味は、人生という長い旅の「寄り道」のようなものかもしれません。なくてもゴールにはたどり着けるけれど、その道中にある美しい景色や楽しい出会いを見逃してしまうのは、あまりにもったいない。

「楽しまなきゃ」と気負う必要はありません。あなたが「ちょっと楽しいな」「心地いいな」と感じる瞬間、それがもう、素晴らしい趣味の始まりです。

あなたの毎日に、趣味という名の「余白」が、素敵な彩りを添えてくれますように。