さんぽみちでカメラを構えて、ふと想う。
近所のよく通る道。この日も買い物に行くために歩く。
いつもの風景で、いつもの足取りで、でも気持ちはいつも同じではなくて。
そんなことを想っていたからか、珍しく散歩にカメラを持っていった。
ふだん、実は、カメラをそれほど頻繁に使わない。
人に見せるため、という大きな目的があれば別だけれど、
生活の中では、カメラを通してモノを見ているのはつまらない、
なんて思ってしまうのである。
ともあれ、この日はカメラ持参の散歩。
途中、立ち止まってカメラを構える。
ふとした思い付き。
(ちょっと今日は変化をつけてみようか。)
というわけで、
セピア色で写真をパチリ、パチリ、パチリ。
カメラを通してしか見えてこない色調に少しの満足感。
そもそもカメラのレンズは、ファインダー(finder)。
すなわち、findする人のことなわけで。
カメラだからこそ見つけられるモノ、
カメラを通してこそ見えてくるモノ、
そんなのもあるんだよなぁ、と今更ながら気付いたっけ。