卵かけご飯の発案者は、明治時代に活躍したジャーナリストの岸田吟香(1833年 - 1905年)とされています。

1877年頃、吟香は中国を旅行中に、ご飯に生卵をかけて食べる料理に出合います。

その味に感激した吟香は、日本に帰国後、自らも卵かけご飯を作り、周囲に勧めました。

1927年に発行された雑誌「彗星江戸生活研究」には、吟香の様子を記した記事が掲載されており、その中で、元祖の卵かけごはんは、ご飯に生卵、塩、唐辛子をかけたもので、「鶏卵和(けいらんあえ)」と呼ばれていたことが書かれています。

吟香は、卵かけご飯を「元祖の和食」と評し、その普及に努めました。その功績により、吟香は「卵かけご飯の父」と呼ばれるようになりました。

なお、卵かけご飯の歴史は古く、中国の古典にも、ご飯に生卵をかける料理の記述があります。

しかし、日本に伝わったのは、吟香が中国から持ち帰ったことが定説となっています。