キョーコの自室。
最近始めた、一人暮らし。
きらっきらの部屋を想像しがちだが、意外にシンプル。
モノトーンでまとめた色彩に、アクセントで彼女の趣味が顔を覗かせる。
インテリアのお手本にしたのは、蓮の部屋。
あのなんともいえない居心地の良い部屋を再現しようとしたが・・・
「なにか」が足りない。
でも、今日はその「なにか」に満ち溢れている。
そんな気がしてならない。
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枕もとの卓上フォルダに鎮座するのは、プリンセスなデコレーションを施された携帯電話。
ツン、とつついてみる。
鳴らない電話は・・・・なんとももどかしい。
「敦賀さんが、いるみたい」
華やかだけど、決して華美ではない、それ。
敦賀スペシャルだよ、と笑っていたのは、本当の意味で敦賀スペシャルだった。
蓮と別れてすぐのあったローリィのにやけ顔は、今でも忘れられない。
(やぁ、最上くん。蓮は来たか?)
(・・・・・いらっしゃいました)
(まぁ、そう警戒するな)
(・・・・・・)
(ちょっと君を騙して、その全てを録画しているテープをあいつに見せただけだろう?)
(・・・・・・)
(一ヶ月前よりも、仲良くなれたんじゃないか?)
(・・・・スキンシップ多すぎ、です)
(犯罪に走らないだけましだろ?)
(・・・・・・)
(あと、その飾りは良いセンスだな?)
(そうなんです!敦賀さんの選ぶセンスは最高ですよね!!!)
(・・・??)
(・・・ぇ?)
(それ、蓮のお手製だぞ?)
(!!Lrwqkpaowgu:@908yqw-!?!?????)
(テンに作り方と材料をスカイプで聞いてたからな、間違いない)
(!?!?!?WR+EAL*`W+LKA+KP+AWLG+?!?!?!???!!)
(ハハ、最上君は相変わらず面白いな!)
今月はスペイン月間なのだろう。
マタドーラの扮装の社長は、衣装のマントを翻し去っていった。
残されたのは、脳内細胞がショート寸前のラブミー部のみ。
数時間、真っ白になって。
ようやく動けるまでに回復したのは、つい先程。
もう生きる気力さえ・・・・と投げ出してしまいそうになる体に鞭打って、帰宅した。
着替えもせずに正座して、枕元で蓮のお手製を充電させる。
ひ、ひとまず、充電を・・・・と思った矢先に、今まで足りていなかった「なにか」と向き合うことになった。
「敦賀さんが足りないとか・・・・恐れ多すぎでしょ・・・私・・・」
呟く声は、部屋の空気に溶け込んだ。
居心地の良い最後のピースは、蓮の存在。
分かっていたけど・・・・
知っていたけど・・・・・
ひたすらに無視し続けてきたというのに。
やはり彼の手で、暴かれた。
「それでも、この子がいるから・・・・
大分敦賀さんセラピーが効いているわね」
もう一度、ツンっとつつくが・・・
果たして、携帯のせいなのか。
一ヶ月振りの温もりが残っていての錯覚なのか。
答えは、出ない。
おもむろにがさごそと、携帯のセット品が入った袋を開ける。
本体と充電コードの箱に、取扱説明書に、カードキー、そしてメッセージカード。
なんの疑問も抱かずに、読んだメッセージに心を打ち抜かれる。
そして手にしたカードキーの重要性に、意識が遠のいた。
「Catch me if you can!」
メッセージの一言は、キョーコに甘く圧し掛かる。
もちろん、カードキーは蓮の部屋のもの。
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚True End ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
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まさかのおまけが、True Endw
食玩みたいww
長々とお付き合いくださって、誠にありがとうございます。
素敵サイト様のように二人の葛藤なんかはすっ飛ばして、「象」と「プリンセスデコ電」に
フォーカスしたこのお話。
しかも結果、案外そーでもないwみたいな悲惨さ!(´Д`;)
異色でしたねww
スパイスみたいに扱って下さい。沢山入れすぎると、酷い目に合いますw
暗さ、微糖、ヘタレ!なし!!!を掲げましたが・・・・
うふふw無理www
暗くしたくなるのは、きっとあたしの本能w
コメントを頂いた皆さん、メッセージで応援して下さった皆さん。
本当にありがとうございます!!
くじけずに、やりきる(逃げる)ことが出来ました(/ω\)キャ