ラブコラボ研究所素敵企画第五弾!!『夏といえば・・・』に恐れ多くも乗っかってしまいます。

ピコ副所長様の後押しに、色々吹っ切れました。←

冒頭に書き加えるだけでは面白くないので、キョコさんとの絡みを少し増やしました。


研究所に投稿してから、沢山の方々にご来訪頂きました。

本当にありがとうございます。

また少しお付き合い頂ければ幸いです。





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夏といえば、太平洋高気圧が活性化し、人の理性を少しばかり緩ませる。

容易に今日も猛暑日になると予想できる朝。

神の寵児と称されても遜色のない男、敦賀 蓮の自宅でも熱気は変わらず。
クーラーは微弱で、申し訳程度についているようなものだ。

いっそ掛かっている事実が大事なのだ!というような主張の感じられる温度設定である。



「・・・・ぁつ、ぃ」


思わず漏れ出た声は掠れ、汗を吸い肌に張り付くシャツに眉をひそめる。

しかしそこは真性フェミニスト。

右側に眠る誰よりも何よりも愛おしい少女を起こさないように、身じろぎは最小限に抑える。

現在の時間を確認し、完全に覚醒した頭で、少女を覗き見る。

自分と同じように前髪が汗で張り付いているが、寝顔は至って健やかそのもの。

その寝顔に安堵し前髪をおでこから少しよけて、自分の唇を押し付けた。

起き抜けの不快感はどこかに行ってしまい、キョーコの為に水を持ってくるよう起き上がる。


「いくらクーラーが苦手でも、この調子じゃ水分補給をちゃんとしないと、干からびちゃうよね」


キョーコお勧めの軟水を手に寝室へ戻ってきた蓮の口角はだらしなく上がっており(社比)、起きるべき時間まで少女に構ってもらおうと画策する。


「さてと・・・・」


サイドテーブルにペットボトルを置き、どうしたものかと考える。

朝の支度等を考えると、タイムリミットは1時間。

それ以上の戯れは、冗談ではなく本気で怒られる。


「それもそれで良いんだけどね・・・」


くすっと笑うその顔は企み顔で、見ていないキョーコにとって良かったのかもしれない。

色々思考を巡らせるも、やはりここは正攻法でいこうと思いつく。


「よし!!」


勢いづきベットサイドからキョーコに飛びつく。

190cm以上の体で飛びつかれたキョーコはもちろんたまったものではなく、安眠は瞬時にかき消された。


「・・・ッっきゃーぁッッッ・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・れ、ん、さん」


起き抜けとは思えない声量を発揮したかと思いきや、自分の名前を呼ぶ声は地を這うようだった。

想像していたそれとなんら変わらず、思わす微笑む。


「おはよう、キョーコ」

「・・・おはようございます。
あの・・・」

「ん?」


クーラーの設定温度はあいも変わらず。

大人二人はそれぞれに汗を大量に掻いている。

そんな中、蓮に巻きつかれたキョーコが不快感を露にしても仕方のないことであろう。

しかし蓮は素知らぬ振りをして、彼女が敵わないであろう笑顔を作り上げる。

キョーコは蓮の尻尾がぶんぶん振りまわっている幻覚を思わず見てしまい早々に抗議諦めた。

遊ぼうと強要されてる。
そう思うと、ペットを飼っている人たちはこんな感じなのかと毎回思わずにはいられない。

うちは散歩とか必要じゃないから、まだマシなのよね。きっと。と、自分に言い聞かせ、サイドテーブルの時計を盗み見る。

構ってあげられる時間は、1時間。

ようやく動き始めた頭で色々シュミレーションし、彼を邪険に扱えない自分に思わず微笑んだ。


「ちょっと暑くないですか?」
「ちょっとどころじゃないけどね。
・・離れたい?」

「出来るんですか?」
「無理、かな。
俺もう起きちゃったし」
「そう思ってました。
そしたら少し温度下げませんか?」
「それは名案だね。
でも風きつくない?」


キョーコはクーラーの風に当たりすぎると、とたんに体調を崩す。

だからと言って全く文明の利器を使用しないのは、この時期大変危険である為、ギリギリのラインで蓮が室内の温度を調整する。

たとえ自分にとって不快な温度や湿度でも、愛するキョーコの為に彼女が快適な空間を作り上げることが使命であると感じている蓮は少し不安顔になってしまう。






「大丈夫。
蓮さんがぎゅーって抱きついてくれてたら」






どうかしら?と視線でねだられ、意味を理解した蓮は頬を染める。
キョーコが満足げに微笑む様に、掌で飼い慣らされている感覚が襲ってくるが、甘やかしてくれるというのを断る術を蓮は生憎持ち合わせていない。


「うん。愛してる」


返答にならない言葉を送り、要望通りにぎゅぅぅっと抱きつく。
急な締め付けを受け入れ、クーラー・・・・とキョーコが思ったが口には出すことを止めた。


「可愛い、可愛い、蓮さん」


少ししっとりとした黒髪を触りながら、その手触りにうっとりとして口ずさむ。


「何でしょう・・・?

可愛い、可愛い、キョーコさん」


少し意地悪な口調でも、この声色はとても優しくキョーコを包み込む。


「幸せですねぇ」

「そうですね」


朝から少し濃密な空気を心地良く感じながら、ふたりでふふっと微笑みあう。

幸せに埋もれて、熱さも忘れてしまいそう。



あと30分、ベットの中でくだくだして。
残り30分、二人でシャワーを浴びよう。
そして、いつも通りに出かけよう。


うまくいくかどうかは、キョーコ次第。
一歩間違えれば、蓮の更なる暴挙を許容して社から大目玉をくらってしまう。
それでも朝から素直に甘えてくる愛おしい彼を、くたくたに甘やかしてしまいたいと思うのは・・・
自分がそれ以上に甘やかされているからなのだろう。




キョーコの計画通りになったかは・・・

社のみが知る事実。












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め、めろきゅん??


駄目だわ。。