私の音楽教室に小1~小5位まで通っていたAちゃん。
練習はボチボチしてくるくらいですが、お話をよくする楽しい子でした。
Aちゃんが中2の頃、同級生のある生徒さんが
「Aちゃんね、すっごい不良になって、学校にも来なくなっちゃったんだよ」と
しばらくして夜、近所のコンビニに行ったときに、向こうから真っ赤なダボダボのPUMAのジャージを着た子がダダーって駆け寄ってきて、
「えっ!?私何かした?」と固まっていたら、
「先生!!私Aだけん、わかる?」
と言って、抱き付いてきました。
「Aちゃんえ~不良になっちゃったって聞いたけど、ホントになっちゃったんだね」
(私とAちゃんの会話はこれで許される関係)
A「ハハハ、今から彼氏のバイクで○○まで行くんだ~。やだ~大丈夫だよお~」
と言って、大きなバイクに乗った彼の背中にしがみついた真っ赤なPUMAは闇夜に消えていきました
その後、わんこの散歩の途中、中学校の前で学校の先生と話をしているAちゃんに会いました。
A「私さ、中学卒業したら働く、それで家を出るんだ~」
先生「どうか、Aの事よろしくお願いします」と私に頭を下げる
「Aちゃんさ、エッチしてもいいけど、妊娠だけは気をつけなね」
A「やだ~妊娠だって~」
と言っていましたが、Aちゃんは17歳でママになりました
その数年後、私が仕事している施設に介護士としてAちゃんが入ってきました。
元ヤンキーちゃんの風貌そのもので、お化粧もすごいし、
髪は金髪に近い茶髪で、さすがにこれは注意されましたが、
濃く染めてきたものの、しっかりメッシュ入りでした
でもとってもよく働くし、サバサバしていて利用者さんにも可愛がられる人気者でした。
けど2.3年後だったかな、「私やりたいことがあるもんで、辞めるわ」とあっさり。
そして数年前の事、テレビにAちゃんが
なんとALSの在宅重度患者さんの介護のお仕事をしていました
文字盤もサッサと読み、テキパキと立派に仕事をこなすAちゃん
喋り方は元ヤンキーちゃんの片鱗を覗かせていましたが、
眩しい姿のAちゃんがそこにありました。
やっぱり心の中は優しさで溢れていたんだね。
きっといっぱい傷付いてきたんだろうけれど、それを優しさに代えて、
こんな尊いお仕事をするようになって、本当に嬉しく頼もしく思いました
先日、施設に遊びに来ていた時に
「先生、旦那さんどう?なんかあったら言ってよ。任せて!!」
と言ってくれて、本気でAちゃんに任せたい、と思った私です
長文、ごめんなさいm(__)m