スペインの病院に響く日本の音色 | AHORA(アオラ)

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病に苦しむ人々の苦痛を少しでも和らげるために、スペインの病院などで採用された有名なヒーリングミュージックがあります。


去る4月のある日、マドリードの“10月12日病院”にて音楽家ロドリゴ ロドリゲス
集中治療室にいる患者に日本の楽器である尺八を使ったスピリチュアルな面からのケアに参加しました。


尺八とは中世の時代に日本に伝わった楽器で、具体的には禅の宗派の一つである普化宗の僧によってもたらされました。


ロドリゴ氏が演奏を始めると、ラジオを聴いているのかと思った患者さんたちもいましたが、
氏が演奏しながらベッドに近づくと生演奏であることに気付いて、この特別なライブを味わったといいます。



ロドリゲス氏は日本の伝統音楽を国際尺八研修館にて横山 勝也氏学び、演奏家の柿界 香氏に師事。


この種音楽の世界を極めるのには長い道のりが必要ですが、その方法の一つが尺八の大家に師事することです。


この映像の演奏はスペインで行われたもので、その場で沸いたインスピレーションを元に即興で演奏したものです。


⇒映像はこちらをクリック(スペイン語サイト)こちら

この映像の演奏はスペインで行われたもので、その場で沸いたインスピレーションを元に即興で演奏したとのこと。

ロドリゲス氏は言います

”感じたエネルギーを変換し、一つの物語を作りました。
先人たちが辿った足跡に触れたのかもしれませんが、
それをはっきりと見ることはできませんでした。

患者さんたちのために感じたものを曲にしたのです。
世界にたった一つしかないメロディーです。
もう二度と再現することもできません。”


この試みはムシカ エン ベナ協会

を通して行われました。 
この協会は音楽家たちで構成されていて、病気で苦しむ人々を音楽を通して癒していくのを目的とした慈善団体です。

10月12日病院の医師はこのセラピーの可能性についてこう語ります。


音楽は効果があるから生まれてきたとする説があります。
高血圧を下げ、アンチエイジング効果や制汗作用があり、精神の安定にも作用し、痛みを制御したり、患者の苦痛を和らげたりします。
彼らと約1年間活動してきましたが、現在は科学的な研究を試みています。


日本のフルートである尺八は癒しに特化した楽器だと言えるかもしれません。
だからこそ普化宗の古の僧たちは、尺八の音色によってメディテーションを行う技術を発展させてきたのでしょう。


この取り組みは”吹禅(すいぜん)”という名前で日本で引き継がれました。何百年もの時を経て、尺八の音はマドリードで鳴り響き、病に苦しむ人々を癒しています。

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この記事はカルロス先生から寄せられました。
現在は直接のレッスンをお受けしていないカルロス先生ですが、ブログのライターとして時々参加。


言語学者といだけあって、きれいなスペイン語です。

カルロス先生のブログ記事の原本でスペイン語を勉強したいという方がいらっしゃいましたら、AHORAのレッスンでお受けできますよ。
(中級以上の方になるとは思いますが)

事前に事務局までご連絡ください。




 
 
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