歌は「音の振動」で、
聞いた瞬間にエネルギーがダイレクトに伝わる。
分かりやすくて、
即効性がある。
書は「墨の痕跡」で、
線や余白にエネルギーが沈んでいく。
初めは感情をそのまま乗せやすいけれど、
上級になるほど俯瞰して、
紙の奥や余白にエネルギーを落とし込む。
だから一見すると分かりにくいけれど、
見る人の深いところに
じんわりと届く。
つまり、
歌は「即効性」、
書は「浸透性」。
だからこそ、書は
広くわかりやすく届くものではないのかもしれない。
けれど、感性や深さを求めている人には、
静かに、
そして深く響いていく。