むかーーし、むかし
あるところに…
中学2年生の女の子がいました。
その女の子は自分の気持ちを
相手に伝えるのが苦手でした。
やがて、
些細な事が積み重なっていき、
とうとう塾の先生に
言われたちょっとの事で
泣き出してしまいました。
しかも、1時間 泣きっぱなし。
そこまで、いろんな感情を
溜めてきたのです。
そんな溜めてきた感情を知らない、
塾の先生は
心配してお家に電話しました。
「非常に感受性の強い お子さんです。」
「このままでは、
きっと苦労すると思います。」
女の子はお母さんを
心配させないように、
悲しませないように、
自分のメガネに いろんな色の
フイルムを貼り始めました。
とうとう女の子のメガネは
世界が全部グレー色に
見えるように
なってしまいました。
やがて
大人になった女の子は
フイルムを貼った事を
すっかり 忘れてしまいました。
でも、ある日、
コバと言う先生と
仲間たちに 出会ったのです。
自分では忘れていた
メガネのフイルム…
「どうして、こんなの
メガネに貼ってるの??」
コバや仲間に教えてもらい、
ようやく、フイルムを
貼った事に気づきました。
大人になった女の子は
そのフイルムを 一枚、一枚
丁寧に 剥がし始めました。
すると、どうでしょう?
今まで グレー色だった世界が
いろんな色に輝いて見えるのです。
大人になった女の子は
それと同時に
温かさも知りました。
涙というのは
悲しいから流すものだけでなく
温かいものにふれると
流れてくるものなんだと
初めて 知りました。
