今頃、映画「カルメン 故郷に帰る」を鑑賞する!
1951年 日本
わが国最初の総天然色映画として、松竹と日本映画監督協会が企画、高村松竹常務が総指揮に、月森仙之助(大船撮影所次長)が製作に当っている。脚本と監督は「婚約指輪」の木下恵介、撮影は同じ作品の楠田浩之である。色彩技術には富士フィルムの小松崎正枝と赤沢定雄が当る。尚、同時に白黒映画も製作される筈。出演者は、「宗方姉妹」「戦火を越えて」の高峰秀子、「破れ太鼓」の小林トシ子、「てんやわんや」の佐野周二、「宗方姉妹」の笠智衆、「三つの結婚」の佐田啓二などの他に井川邦子、望月美惠子、小沢栄などである。
<KINENOTE>
日本初の総天然色映画として製作された木下恵介監督作。主演は高峰秀子と小林トシ子。東京でストリッパーをしているハイカラな娘が友達を連れて里帰りしたことから静かな村が大騒ぎとなるさまをコミカルに描く。
<allcinema>
私、木下恵介の映画が嫌いです。で、この映画も、期待に違わず、ちっとも面白くなかった~
国産初の総天然色映画として公開されて話題を呼んだんだそうで、1989年、大アンケートによる日本映画ベスト150(文藝春秋発表)では第52位にランクインしたんだそうだけど、(wiki) 何とも退屈な作品。
第二次世界大戦でコテンパンにやられて、これからは「文化国家」を目指そう!と皆が言いだした当時の世相がよく判りますが、「戦後の、自由でどことなく軽薄な風潮と、それに対する賛否両論の世論」(wiki)を描くのなら、もうちょっと辛辣なユーモアがあってもいいと思います。
劇中、執拗に歌われる盲目の音楽家が作曲したとか言う唱歌が、おそろしく凡庸。こんな曲、黛敏郎が作ったのだろうか?"男性たちを魅了する「裸踊り」を芸術だと信じて疑わないストリッパー"(高峰秀子)の扱いも、中途半端なように思いました。戯画化するのなら、もっと極端なほうが面白い。
笠智衆が、「芸術の擁護者を自任する校長先生」を演じておりますが、この方、本当にワンパターンですね。 寅さん映画の「御前さま」と何らかわらない。
観たら損する映画ですぅ~