こんなブログを読んでいる人はそんなに多くないので、一応のお知らせなのですが、最低でも8月までは更新をお休みしたいと思っています。この記事が休止前の最後の記事になります。

理由は将棋とは関係なく、完全にプライベートな事情でして、3ヶ月ほど(ひょっとしたらもっと長い)将棋以外の事に集中したいと考えています。


このブログの最終目標は「振り飛車党が誰でも将棋ウォーズ初段になれる方法・情報を全て掲載する」という、ちょっと壮大なものです。

まだ道半ばで、扱っていないテーマは沢山ありますし、本来であれば向かい飛車にも手を出したかったりしますし、実戦的な終盤論なども後々、書きたいと思っています。

 

ただ今回の休止のタイミングで、一度「振り飛車で初段になる方法」の暫定版を記しておこうと思います。

 

現時点の自分が考えるベストな手順と方法論は下記の通りです。

 

 

・ステップ1 自分が使う戦法の最低限の知識を押さえる。

 

自分が先手番でも後手番でも、相手が居飛車でも振り飛車でも、使う作戦に迷わないように、あらかじめ戦法の想定をしておく(戦法選択については本ブログでもちょくちょく書いているので、迷っている方は参考にしてください)。そして、それぞれの戦法の本を最低でも1冊は読んでおく。以下、各戦法についてのコメントです。

 

〇相振り飛車


そもそも、相振りでどこに振ればいいか悩んでいる方もいるかもしれません。

 

個人的なオススメは石田流三間飛車です。石田流相振りの棋書として一番実戦的なのは、戸辺先生著の「石田流を指しこなす本」だと思います。全振り場所に対する石田流の指し方が網羅的に紹介されています。

ただ、石田流を選ぶ場合、相手が居飛車を選ぶケースもあり得るので、対抗形の石田流の勉強も必要になります。

その勉強が嫌だったり、石田流じゃない形で相振りを指したい方は、角道クローズド向かい飛車や角道オープン四間飛車が有力かと思います。力戦調の作戦も色々とあります。

中飛車党の方ならば、最近発売した戸辺先生著の「1手ずつ解説する相振り中飛車」が参考になるでしょう。中飛車って本当に恵まれてますね。戸辺先生が中飛車のフルコースの棋書を用意してくれています。


〇ノーマル四間飛車(三間飛車や向かい飛車は正直よくわかりません)

 

ノーマル振り飛車の中では、四間飛車が個人的にはおススメです。

 

理由は色々ありますが、一番は右四間飛車やへなちょこ急戦のようなアマチュアが良く指す急戦に対して受けやすいからです。ただし、嬉野流に対しては三間飛車を推奨します。


棋書は沢山ありますが、どれも言っている事は大体同じと言うのが率直な感想ですw

よって、どれか1冊をとりあえず読めばいいと思うのですが、初心者向けとしては西田先生著の「1手ずつ解説する四間飛車」が無難かと思います。

藤井猛先生ファンなら、「四間飛車を指しこなす本」シリーズや「四間飛車上達法」もおススメです。また、初心者向けではありませんが、井出先生著の「現代後手四間飛車のすべて」もいいと思います。

ただ、アマチュアで流行している「右四間飛車エルモ」や「へなちょこ急戦」や「嬉野流(鳥刺し)」等に対応していない棋書も多いため、本ブログの記事も参考にしていただければ幸いです。


〇石田流三間飛車(対抗形)


戸辺先生著の「石田流を指しこなす本(急戦編)」と「石田流を指しこなす本(持久戦と新しい動き)」がオススメです。この2冊で、石田流は概ね指せるようになります。石田流も恵まれてますね。

 

プロ間では、右四間飛車や左美濃が石田流の難敵とされているらしいです。一応、本ブログにはそれらへの実戦的な対策を掲載しています。


〇中飛車
 

本ブログでは「角道オープン中飛車」を推奨していますが、通常の「先手中飛車」「ゴキゲン中飛車」は当然有力です。

 

前述の通り、特に戸辺先生は大量に中飛車の棋書を出してくださっているので、棋書で困る事はないように思います。初心者向けとしては、「1手ずつ解説する」シリーズがオススメです。

戸辺先生以外の棋書の中では、「中飛車のポイント すぐ覚えてすぐ勝てる11の戦型」(石川泰著)がアマチュア向けっぽくていいかと思います。

 

 

・ステップ2 終盤力を身につける。

 

終盤力は将棋で勝つために一番重要な力です。また、終盤力の強化をしている内に、自然とそもそもの棋力自体が上がります。

 

実戦を早くやりたいという方もいると思いますが、実戦を始めると、実戦が楽しくてやめられなくなって、棋力の強化が疎かになる可能性があります。

 

実戦と勉強をバランスよくこなせる器用な方なら大丈夫かと思いますが、しっかりと力をつけた後で実戦に臨む方が、結果的に初段への早道になると思います。

 

さて、終盤力の具体的な強化方法ですが、個人的には、下記の3冊を繰り返しやってほしいです。どれも実戦形なのがポイントです。

 

・必死系

「寄せの手筋200」 金子タカシ著
 

・詰将棋

「妙手に俗手、駒余りもあり!実戦詰め筋事典」 本間博著
 

・美濃囲い

「美濃囲いを極める77の手筋」 藤倉勇樹著

 

これらを完璧にこなせるようになれば、終盤戦の棋力は初段クラスになっているはずです。あと、「美濃囲いを極める終盤総手筋」(藤倉勇樹著)も+αやっておいて損はないと思います。

 

これらの本をマスターしたと感じたら、本をさかさまにして解いてみたり(自玉の詰みを読む訓練)、他の実戦形の問題集をやりましょう。

 

 

・ステップ3 実戦で試す。

 

十分に力がついたと思ったら、いよいよ実戦に入ります。

 

まず、将棋ウォーズをやる「デバイス」についてですが、スマホはあまりオススメしません。画面が小さいので目が疲れますし、タップミスも生じやすくなります。タブレットやPCの方がいいと思います。

 

次に「対戦相手の強さ」についてですが、「少し弱め」では負けた時に達成率が大きく下がるのでプレッシャーが大きくなりますし、「少し強め」では勝率5割の維持も難しくなるので、モチベーションが下がりがちです。

 

個人的には「おまかせ」がオススメです。概ね同じ実力の相手とマッチングできるので、程よく勝負を楽しめますし、達成率の理不尽な上下はほぼないと思います。

 

実戦をやっていけば、当然結果が積み重なっていきますが、もしも「おまかせ」で勝率が6割以上持続できるようなら、既に次のクラスに行ける確率がそれなりにあるので、無理のない範囲で実戦を続けていきましょう。

 

ただ、勝率が6割を切るようであれば実戦を一旦封印して、ステップ1、ステップ2に戻り、序中盤の再検討や終盤力の訓練に専念する方がいいと思います。その方が長期的に見て効率的ですし、精神的に楽です。プロのように強制的に日程が組まれているわけでないので、自分が勝てるようになった時に気持ちよく実戦をやる方がいいと思います。

 

また、ちょっとした裏技を1つ。新しい戦法を試したり、久々の実戦復帰のために肩慣らしをしたい時もあるかと思いますが、その場合は、将棋クエストなどの別アプリで指すのがいいと思います。ウォーズの達成率の低下を気にする必要がないのがメリットです。勝負将棋を指せる感じになってきたら、本命(将棋ウォーズ)に戻りましょう。



という事で、今回は「更新休止」のお知らせに加え、現時点での暫定的な「振り飛車で将棋ウォーズ初段になる方法」をお示ししました。

この記事に立ち寄ってくれた方の参考になれば幸いです。

自分としては、今、人生でもなかなか大きな転換期に入っているので、少し気張っていきたいと思っています。

ではでは、次のブログ更新の折に、またお会いできましたら。