こんにちは!アン美容外科です![]()
フィラーと耳介軟骨による手術後、下がって見える鼻先。
支持構造と薄くなった組織を補強した再手術の症例
この患者様は、最初から再手術を考えていたわけではありませんでした。
最初はフィラーで鼻のラインを整えようとしましたが、
希望する形にするには十分ではありませんでした。
数年前には、鷲鼻を整え、鼻先に耳介軟骨を使用する初回の鼻整形を受けました。
術後しばらくはある程度形が整っていましたが、
時間が経つにつれて鼻先が下がって見えるようになりました。
希望していたラインと実際の鼻の形との差が大きくなり、アン美容外科で再手術を行いました![]()
「おでこにもフィラーを入れて、鼻の手術も一度受けたのに、
どうしてまた鼻先が下がって見えるようになったのだろう?」
これだけで、初回手術がうまくいかなかったと判断することはできません。
鼻先は、軟骨の強さだけで決まるものではありません。
皮膚やその下の軟部組織が加える圧力、軟骨の配置や支持構造、
傷跡など、さまざまな要素が関係しています。
フィラーによって作った高さと、手術によって作った構造は同じものではありません。
フィラーは、不足しているボリュームを補う目的で使用します。
一方で、鼻先の軟骨をしっかり支えて形を維持することは、
手術によって構造を整える必要があります。
また、フィラーを入れた経験があるからといって
必ずしも組織がダメージを受けているとは限りません。
今回も、診察と手術の過程で皮膚や軟部組織が薄くなっている部分を確認しました。
フィラーが原因だと決めつけるのではなく、
これまでの施術・手術歴と現在の組織の状態を総合的に確認しました。
フィラーを入れた鼻をすぐに手術できるかどうかも、施術歴だけで判断することはできません。
耳介軟骨を使ったのに、なぜ鼻先が下がって見えるのか?
初回の手術では耳介軟骨を使用していましたが
鼻先は再び下がって見えるようになりました。
耳介軟骨は柔らかく、カーブのある形状をしているため、
鼻先の輪郭を自然に整える目的で使用されます。
ただし、必要な支持力や手術の目的によって、使用する場所や役割は異なります。
今回の鼻先の変化を、単純に「耳介軟骨だから」と考えることはできません。
再手術では、耳介軟骨をさらに追加するよりも、
鼻先を支える中心的な構造を改めて作る必要があると判断しました。
同じように鼻先が下がって見えていても、
その原因は鼻先の動きや内部の構造を確認しなければ分かりません。
再手術では、新しい材料を入れる前に「今の状態」を確認します。
再手術では、まず現在入っている材料を確認します。
私は再手術で、最初から新しい軟骨を選ぶことはしません。
内部にどのような材料が入っているのか、再利用できる組織はあるのか、
現在の形を妨げている部分はどこなのか。
まず、そこから確認します。
今回も既存の材料を確認し、除去が必要な構造を整理したうえで内部の状態を改めて確認しました。
その後、新しい構造を作るためのスペースを確保し再建を行いました。
「鼻の中を空にした」という説明は、傷跡や組織まですべて取り除いたという意味ではありません。
以前使用した耳介軟骨も、再手術だからといって必ず除去するわけではありません。
今回は「寄贈肋軟骨」で鼻先の支持構造を再建
今回は、寄贈肋軟骨を使用して、鼻先の支持構造を再構築しました。
寄贈肋軟骨とは、提供された人体組織から確保した肋軟骨を医療用に処理した材料です。
今回これを選択した理由は、鼻を大幅に高くするためではありません。
以前よりも十分な支持力を持つ構造が必要だったためです。
鼻先が希望する位置を維持できるよう中心部を支えながら
鼻先の突出度や上向きになる角度、左右の鼻孔の間にある鼻柱の位置も調整しました。
ただし、硬い材料を使用したからといって
その後まったく変化が起こらないという意味ではありません。
寄贈肋軟骨と、自分自身の肋骨から採取する自家肋軟骨のどちらが適しているかについても、
必要な軟骨の量や組織の状態などを考慮して判断します。
今回のケースでは、皮膚が薄くなっていたため
高さを出すことよりも、まず補強することが重要でした。
薄くなった皮膚には、まず「補強」を
過去のフィラーや手術歴が同じであっても、皮膚や軟部組織の状態は人によって異なります。
この患者様は一部の組織が薄くなっていたため新しい支持構造だけを作ると
材料の輪郭が目立ったり、皮膚に負担がかかったりする可能性を考慮する必要がありました。
そのため、該当する部分には真皮移植も併用しました。
皮膚を構成する組織層である真皮を用いて、薄くなった軟部組織を補強し、
内部の構造と皮膚の間にクッションとなる層を作ることが目的です。
鼻をさらに高くするための移植ではありません。
また、真皮移植によって皮膚の透け感や組織の拘縮を完全に防げるわけでもありません。
皮膚が薄いからといって、すべてのケースで真皮移植を行うわけではありません。
実際の皮膚の厚さや内部構造を確認したうえで、補強が必要かどうかを判断します。
希望するラインと、皮膚が耐えられる範囲を考える
今回の患者様は、完全なストレートラインではなく、
ストレートとカーブの間にある、柔らかく自然なラインを希望されました。
鼻先を過度に上向きにするのではなく、鼻筋から続くラインにごく緩やかな変化をつけるイメージです。
希望する形をそのまま再現するのではなく、
・おでこと鼻筋の始まりの位置
・鼻先の突出度
・唇と顎の位置
など、顔全体のバランスを見ながらデザインしました。
今回のケースでは、鼻筋の高さよりも、鼻先をどこに位置させるかがより大きなポイントでした。
強度のある軟骨を使用したとしても、
皮膚が過度に引っ張られない高さと角度で止める必要があります。
側面写真では、鼻筋から鼻先へ続くラインや、
鼻先の位置の変化を比較することができます。
術後は、鼻筋と鼻先のつながりや、
鼻先の突出感が手術前とは異なっていることが分かります。
ただし、縫合部分や内出血、腫れがまだ残っているため、
写真は手術直後から初期の回復過程の状態と考える必要があります。
まだ腫れや組織の変化が残っているため、
最終的な完成形ではなく、回復途中の経過として見ることが大切です。
「どの材料を使うか」よりも、まず今の鼻の状態を確認する
再手術の相談では、「どの軟骨を使いますか?」と最初に質問される方も多くいらっしゃいます。
私は、まず現在の皮膚と軟骨がどのような状態なのかを確認します。
同じ寄贈肋軟骨でも、必要なサイズや厚さ
配置する位置は一人ひとり異なります。
硬い材料だからといって、たくさん使用すればいいわけではありません。
希望するラインを尊重しながら、その方の顔立ちや皮膚の
状態で可能な範囲を見極め必要な分だけ変えること。
それが私の考える再手術です。
ご自身の鼻にも同じ方法が必要なのかどうかは、
写真だけでは判断が難しい場合があります。
これまで使用した材料、皮膚の厚さ、鼻先の動き、支持力などを確認することで
どの部分を残し何を補強する必要があるのかを具体的にご説明することができます。









