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【放射能漏れ】人体への影響は? 放射線100ミリシーベルトから健康被害

【放射能漏れ】人体への影響は? 放射線100ミリシーベルトから健康被害

2011.3.15 19:57 (1/2ページ)

 東京電力福島第1原発の避難指示区域から移動した人たちが過ごす避難所では2・9マイクロシーベルトを検出=15日午後、福島県郡山市

 福島第1原発から周辺自治体へ拡散する恐れが出ている放射性物質。3号機付近で毎時400ミリシーベルトの高い強度の放射線が確認されており、人体への影響も懸念されている。しかし、東京都内などで計測されている量は極めて微量のため、専門家は「冷静な対応を」と呼びかけている。

 放射線影響研究所(広島市南区)の中村典(のり)主席研究員によると、一般の人が日常生活で受ける自然放射線の量は1年間で1~2ミリシーベルト。健康診断で受ける胸のレントゲン撮影は一回で0・05ミリシーベルト程度という。

 同研究所によると、人体は多量の放射線にさらされると、細胞や遺伝子が傷つき、組織や臓器の働きが悪くなるなどさまざまな病気の原因になる。特に新しい細胞をつくるために分裂を繰り返す、皮膚、消化粘膜、骨髄の細胞への影響が大きいとされる。

 どの程度の被曝(ひばく)で健康被害が出るのだろうか。

 健康被害が出るのは一度に100ミリシーベルトの放射線を全身に浴びた場合。500ミリシーベルトで血中のリンパ球が減少し、7000ミリシーベルト以上で100%の人が死に至るとされる。

中村主席研究員によると、人間の生殖機能に与える影響は、男性の場合、150ミリシーベルトで一時的に精子の数が減少し、3500ミリシーベルトで精子がつくられなくなる。女性の場合は3000ミリシーベルトで不妊になる可能性がある。

 被曝した場合、まず体の外に付着した放射性物質を洗い流す措置が取られる。体内に入った場合はキレート剤という放射性物質を体外に出す薬が処方される。

 皮膚が被曝した場合、数週間後にやけどのような症状が出る。治療もやけどとほぼ同じ治療が行われる。

 めまいなど、車酔いのような症状が出る場合もあるが、その際は酔い止め薬の処方や点滴が行われる。胃や腸がただれることもあり、感染症を防ぐための抗生物質を投与することもある。

 問題となるのは被曝が骨髄まで達した場合だ。血液が作れなくなり、死亡の恐れがある最悪の場合は、骨髄移植や臍帯血(さいたいけつ)移植などが必要となる。

「チェルノブイリに近づく」

【放射能漏れ】
「チェルノブイリに近づく」

2011.3.15 20:30

 爆発事故を起こし大破したチェルノブイリ原子力発電所=1986年5月(ロイター=共同)

 小出裕章・京大原子炉実験所助教(原子核工学)の話 


 福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールの水が失われているとすれば、原子炉内の燃料より量が多い分、2号機より危険が大きい。事態は米スリーマイルアイランド事故をはるかに超え、チェルノブイリ事故に近づいている。

 「人体に影響がないレベル」というが、急性障害が出るか否かだけで、人体にまったく影響がない放射能はない。

 東京電力が苦闘し敗北してきた過程をみると好転は難しいかもしれないが、これ以上放射性物質が出るのを防ぐためには、水の注入で冷やし続けられるか、その一点にかかっている。

米シンクタンク、科学国際安全保障研究所(ISIS)

【放射能漏れ】
原発事故「相当悪化」米シンクタンク見解 最も深刻な「レベル7」も

2011.3.16 07:29

 米シンクタンク、科学国際安全保障研究所(ISIS)は15日、東日本大震災に伴う福島第1原発の事故について、「状況は相当悪化した」との見解を示す声明を発表した。

 声明は、同原発の事故は国際原子力事象評価尺度(INES)の「レベル4」を超えて上から2番目の「レベル6」に近く、最も深刻な「レベル7」に達する可能性もあると指摘した。

 同原発では、2号機で爆発音が上がって原子炉格納容器の圧力抑制プールが損傷。4号機でも爆発音がして火災が発生、外部に高濃度の放射性物質が漏れたとみられている。(共同)

「非常事態宣言」なぜ出さない 政治部長・乾正人

「非常事態宣言」なぜ出さない 政治部長・乾正人

2011.3.16 04:17

 日本はいま、非常事態に陥っている。少なくとも市場はそう判断している。15日の東京株式市場は一時、1300円以上も暴落した。筆舌に尽くせぬ東日本大震災の惨禍と、それに伴う原子力発電所事故のダブルパンチのみが暴落の要因ではない。政治の失敗が、「日本売り」を加速させているのだ。

 福島第1原発での新たな事態を受けた15日午前11時、菅直人首相は国民向けのメッセージを発表したが、具体的な状況はさっぱりわからず、対策を小出しにしただけだった。

 大震災発生以来、首相、枝野幸男官房長官をはじめとする政権幹部は不眠不休で対応に当たってきた。空前の自衛隊10万人派遣も現場は混乱したものの、阪神大震災発生直後の自社さ政権の遅い対応に比べれば、はるかに迅速だった。

 だが、原発事故への初期対応は、完全に失敗した。

 端的な例は、12日に起きた1号機の爆発事故への対応だ。約1時間後には日本テレビが爆発の瞬間の映像を流し、BBCなどによって世界に流れたが、官房長官が記者会見したのは事故から2時間後で、爆発を認めたのは5時間後だった。

 こうした情報開示の遅さが「政府は本当の情報を隠蔽(いんぺい)している」といったさまざまな流言を生む素地をつくったのではないか。

 既に原発から200キロ以上離れた東京でも多くのスーパーやコンビニで食料品や飲料水、トイレットペーパーが売り切れている。地震によって一部の工場が被害を受け、流通網も寸断されているためだけでなく、政府の発表を信用できず、人々が必要以上に買いだめに走っているからだ。

 いま、首相がしなければならないのは、失態続きの東京電力を叱りつけることではない。まずは避難指示や情報開示の遅れなど後手後手にまわった政府の対応を率直にわび、すべての確かな情報を開示すべきだ。そのうえで、住民の安全を最優先させるため東日本全域に「非常事態」を宣言し、株式市場の一時閉鎖など思い切った施策を断行するため与野党、そして国民に協力を求めることだ。

 戦時中の昭和18年元旦、衆院議員・中野正剛は朝日新聞紙上で発表した「戦時宰相論」をこう結んだ。

 「難局日本の名宰相は絶対に強くなければならぬ。強からんが為には、誠忠に謹慎に廉潔に、しこうして気宇広大でなければならぬ」

 これを読んだ東条英機首相は自分への当てこすりだと激怒し、後に中野は逮捕されるのだが、記者からの質問を一切受け付けず、定まらない視線でメッセージを読み上げるだけの菅首相に非常事態を乗りきる強さがあるだろうか。

 とはいえ、首相を即座に代える余裕など今はない。菅首相には嘘でも強くなってもらわなくては困る。

 そのためには、与野党ともにつまらぬメンツを捨て、衆知を結集してこの事態を乗り越えなくてはならない。もちろん事態が落ち着けば、国民に信を問うのが前提となろうが。(政治部長・乾正人)

 「壊れた原子炉を制御する闘いは最も難しい局面」(ワシントン・ポスト紙)と懸念

 「壊れた原子炉を制御する闘いは最も難しい局面」(ワシントン・ポスト紙)と懸念


これまで抑制的な報道に努めてきた保守系のウォールストリート・ジャーナル紙も

「原子炉格納容器は堅牢(けんろう)で大量の放射能漏れは防いでいる」と強調した当局者の発言に、

「今や復旧作業は大きく後退した」とかみついた。


また、「最悪のシナリオでも、日本は(旧ソ連の)チェルノブイリと同じ状態にはならない」と言い切った枝野幸男官房長官の発言に、多くの米メディアは懐疑のまなざしを向けた。このうちニューヨーク・タイムズ紙は「福島第1原発で起きている問題は、チェルノブイリ以来最も深刻のようにみえる」と批判。米メディアは「複数の原子炉で炉心溶融が起きかねない」とこぞって危機感を示していたが、事態は“予告”通りになりかねない深刻な状況にある。

test ひろいもの


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