前回は、日本民間放送連盟が作成した「放送事業の基盤強化に関する検討分科会」説明資料に記載されている内容と事実とが違っていたことについてお話しました

 今回は、少しお話しを変えて「イベント放送」についてお話します

 

 

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広域放送

 

 NHK(日本放送協会)のように、全国を放送対象地域としているテレビ・ラジオ(AM・FM)放送や、関東・中京・近畿広域県において、3以上の都府県を放送対象地域としているテレビ・ラジオ(AM・FM)放送を「広域放送」と言います

 

 

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県域放送

 

 2以下の県を放送対象地域としているテレビ・ラジオ(AM・FM)放送を「県域放送」と言います

※山陰放送は、鳥取県と島根県を放送対象地域とする県域放送

※長崎放送は、長崎県と佐賀県を放送対象地域とする県域放送

 

星

 

 この「広域放送」・「県域放送」の他に誕生したのが、「臨時目的放送(イベント放送)」です

 

 

 イベント放送とは、主に大規模なイベント(博覧会、国民体育大会など)が行われる期間中、イベント情報やイベント会場周辺の交通情報などを周辺地域に提供する目的で、6ヶ月以内の期間だけ開設されるFM放送局として「放送法」及び「放送法施行規則」が改正され、1988年(昭和63年)10月1日の施行によりイベント放送局が制度化(誕生)しました

 

 そのきっかけとなったのが、1985年(昭和60年)国際科学技術博覧会(科学万博)会場に開設された期間限定のAMラジオ局です

 

ロボット

 

 

【期間限定AMラジオ局】

 

財団法人国際科学技術博覧会協会所属筑波放送試験局

略称:科学万博放送局

愛称:ラジオきらっと

演奏所(ラジオ番組を作っているところ):国際科学技術博覧会会場内

送信所(電波を発射しているところ):茨城県北相馬郡守谷町大字大柏下ヶ戸(現:守谷市大柏)

周波数:855kHz

出力:1kW

 

 

クローバークローバークローバー

 

 

概要

 

丸ブルー開局の経緯

 科学万博の会場は辺鄙(へんぴ)な場所にあった。最寄り駅として国鉄常磐線に設置された臨時駅「万博中央駅」と会場の間は約13㎞と非常に離れており、観客はシャトルバスや自家用車を使って来場することとなった。しかしピーク時に1日に20万人の来場を見込んでいたため、交通渋滞が予想された。その対策として、交通情報を提供するラジオ放送局「ラジオきらっと」が設置されることになった。なお当時のカーラジオの多くはAM専用であったためAM放送とし、運用は文化放送が受託した。ただし当時の法令にはイベント放送局の規定がなかったため、放送試験局(現:地上基幹放送試験局)となった。

 

キラキラキラキラキラキラ

 

 当時のカーラジオの多くがAM専用だったとは驚きです

 

 FM放送の歴史は

 1957年(昭和32年)

  4月に国産のFM受信機が市販

  12月にNHK-FM放送の実験局(現:実験試験局)が放送開始

 

 FM放送が開始してから30年近く経ってますが、AM専用が主流・・・

 

 考えられることは

 ①当時のFM放送局は全国的に開局していなかった

 ②受信出来るエリアが狭く、カーラジオのように移動しながらラジオを受信する場合、走行途中で周波数を変更しないと聴くことが出来なくなる

 

 かな

 

 やはりAMラジオの方が安定して受信できるといえますね

 

 

流れ星流れ星流れ星

 

 

丸ブルー聴取可能エリア

 同一周波数を使用し、なおかつ送信出力が強い平壌放送と混信する懸念があるため、受信エリアは送信所を中心とした半径20kmとしていた。しかし会場の雰囲気を味わいたい聴取者や受信マニアの間で評判となり、北海道から九州まで全国から受信報告が届いた。

 

キラキラキラキラキラキラ

 

 昔のラジオは、受信感度が非常に優れていたようですね、送信出力1kWが全国で受信できるとは「驚き」ですびっくり

 ちなみに、どの様な受信機・アンテナを使用したのか、また、受信出来た時間が気になりますねグラサン

 

 

流れ星流れ星流れ星

 

 

1985年(昭和60年)

 国際科学技術博覧会「ラジオきらっと」が開設

  下矢印

1987年(昭和62年)

 天王寺博覧会「FMてんぱく」が開設

  下矢印

放送法等が改正

  下矢印

1988年(昭和63年)

 10月1日の施行により臨時目的放送(イベント放送)が制度化されました

 

星

 

 法令では、「臨時かつ一時の目的のための放送」で、「国又は地方公共団体が主催し、後援し、又は協賛する博覧会その他これに類する催し物の用に供すること」と規定されているため、公共性の高い「博覧会」や「スポーツ大会」などで期間限定ラジオ局が開設されました

 

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 周波数:76.1MHz~89.9MHz

 空中線電力:100W以下

 開設期間:6ヶ月を越えないこと

 

 放送免許は「地方公共団体」の他に、「実行委員会」「観光協会」など公共性の高い団体のみに認可されます

 

 

ちなみに

 1989年(昭和64年):アジア太平洋博覧会「よかトピアFM」が最初のイベント放送局になります

 なお、国際科学技術博覧会以外全てFM放送です

 

 この「イベント放送」の誕生により、ラジオ放送のあり方に変化が出てきました

 それが、「コミュニティ放送」と「臨時目的放送(臨時災害放送)」の誕生です

 

お祝いケーキ

 

 

 

宝石ブルー1988年(昭和63年)10月に臨時目的放送(イベント放送)が制度化されました

宝石緑1992年(平成4年)1月に「コミュニティ放送」が制度化されました

宝石紫1995年(平成7年)2月に臨時目的放送の目的に「臨時災害放送」が追加されました

 

 見てのとおり「コミュニティ放送」が先に誕生したのですが

 話の流れとして、次回は「臨時目的放送(臨時災害放送)」からお話します

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続きはまたバイバイ

 

 

 

 

メモメモメモメモメモ

 この記事は、SEIが自分なりに調べた内容と、勝手に解釈した内容で記載しております。

 内容に誤りや、誤認識等あると思いますので、あくまでも個人的な記事として見ていただくか、間違え等お教えいただければありがたいです。

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