「小論文の書き方のコツを教えてほしい」
という依頼が多い。
今回は「コツを知るだけでは書けないよ」
という話。
では、何が必要なのか?
どうぞ、おつきあいくださいね。
先日は京王線に乗り
校舎の後ろには自然公園が広がる。
緑に囲まれた静かな環境の高校で
小論文の講演会を開いた。
生徒は熱心に話を聞いてくれて
講演会終了後
10人以上が質問の列に並んだ。
生徒の意欲に喜びを感じながら玄関を出ると
懐かしい匂いがした。
甘酸っぱい香りの春の花。
長年教員をしていたので
この甘酸っぱい香りをかぐと
卒業式のあとの
「おめでたいのに悲しい」
せつない気持ちを思い出す。
匂いは過去の感情を引き出すのだな。
はい。 ⬆︎
こういう「思い」や「感想」を書くのが
作文。
小論文は
課題に対しての「意見と理由」
言いかえれば「主題と根拠」
を述べて、読み手を説得するものである。
先に書いた
「生徒の意欲に喜びを感じながら〜」
のあたりからは
自分の思い出話であり作文である。
もしも「小論文の講演会を通しての学び」
という課題の小論文試験だったら
「作文になっていますね」と評価され
落第点である。
「小論文とは意見文」なのである。
そこで、最初の話に戻るが
「小論文の書き方のコツは何か?」
と問われた場合
一般的に次のような「型」を紹介する。
簡単にまとめると以下の三つ。
①課題に対する意見と理由を述べる。
②一貫した立場で筋道を立てる。
③筋道を立てるために段落を構成する。
この三つは必須である。
さまざまなスポーツにも基本の型があり
まずはその型を身につけることが
上達につながると言われる。
同じように
小論文にも基本の型はあるのだ。
しかし
問題はここからである。
確かに「小論文の型」は大切だが
「型」を知っているだけでは
書けないのである。
知識として
「小論文の型」を知るだけではなく
「課題に対して問題意識を持って考えること」
が必要なのだ。
知識は必要である。しかし、
知識があるだけでは相手を説得できない。
知識をもとにして自分で考える
=知恵を働かせることが大切なのだ。
小論文対策で
頻出キーワードを覚えただけでは
説得力のある文章は書けない。
「人工知能」について
言葉の意味を知っているだけ
他人の意見を紹介するだけでは
自分の意見にはならないのだ。
人工知能が発明された経緯。
なぜ人工知能が必要なのか。
どのような分野で活用されているのか。
身の回りで使われている人工知能は何か。
使う上での問題点は何か。
問題点はどのように解決すればよいか。
などを自分で考えること。
つまり
物事をさまざまな角度から見て
考える力が小論文には必要なのである。
題材はたくさんある。
自分の身の回りに「あれ?」と思うことは
たくさんあるはずだ。
スマホの小さな画面ばかりを見ていないで
まずは顔を上げて
回りで起きていることを知り
「ん?」「あれ?」
と考えてみてほしい。
と、講演会で話をすると
最後に質問の列ができるのであった。
高校生は
感じる力
考える力を
しっかり持っているのだ。
それをいかにして引き出すかが
私の使命だと思っているのです。
( ◠‿◠ )長々とおつきあいいただき
まことにありがとうございます!
ちなみに…
なぜ小論文を学ぶのか?については
先日の小論文の記事 で述べているので
あわせてご覧くださいね〜!




