試合会場で羽生結弦選手と出逢い
羽生結弦選手の試合をちゃんと見る
私のブログの2回目のゴール
昨年の夏に
このゴールを目標にしてから7ヶ月
自分の想像よりも早く
目標に辿り着くチャンスが巡ってきて
2019WORLDで
アスリートである羽生結弦選手に
出逢うことが出来ました
出逢いは2回
ひとつめを書いていきます
世選が近付いてくるにつれ
だんだんと高まってくる緊張で
普通に日常を送るだけのことに
神経を使わなければならなくなって
昨年のFaOI 前とは
全く違う精神状態
これが最後だから頑張ろう
もう二度とないことだから…と
リアルが思う様に行かなくても
戸惑うことが多くても
そう思う事で
自分を納得させていました
ひとつめの出逢いは
Otonal
ジャッジ側の400レベル
ショートサイドよりの409扉近く
リンクから遠くても
フィギュアスケートの
演技を見るには充分で
各選手の演技
プログラムの素晴らしさと同時に
リンクから伝わってくるのは
国の代表としてその場に立つ
彼らの誇り
ノーミスであることが
彼らの唯一の願いであると
感じさせられる
ショートプログラム
喜びと落胆は
ノーミスか否かだけ
キスクラが映し出される
モニターを見ながら
これは試合なんだと思う
ひとつ前のグループが終わり
このリンクにもうすぐ彼が現れる
そう思うと
何も考えられなくなって
進んでいく時間に
置いていかれそうになる
最終グループの6分間練習
トップクラスのスケーターが
6人いても
興奮している娘に話しかけられても
意識が向かう先は
羽生結弦選手の動き
跳ばない…どうしたんだろう…
そんな疑問が少しずつ浮かんで
期待と不安と…
いろいろな想いが交差する
6連が終わって
最終グループの一番滑走
遠くからでもわかる
美しい動きと美しい立ち姿
真っ白なリンクに
ひとり立つ
彼の挑戦が始まる
自分の集中を高めて
意識を彼だけに向ける
演技が始まって
冒頭の4Sが抜けた瞬間
声にならない声が
会場内に溢れても
まだ終わっていない
ちゃんと見るんだ
引きづられない様に
次のエレメンツへと
意識を向けて
願い続けました
初めて見た
羽生結弦選手の試合の演技
ジャンプの軌道に入る度に
緊張に包まれる観客席
着地した瞬間に沸き起こる拍手
彼の演技に呼応する
拍手と歓声
そんな観客席の中で見る
彼にしか出来ない
美しいスケーティング
美しいエレメンツ
確かな技術が
細かく絶え間なく
積み重なっていく
濃密な3分間
私が持っていた Otonal のイメージ
儚げな感じはなく
神経を張り詰めているような…
息をした覚えが無い
あっという間と感じた3分間
完璧では無くても
素直に美しいと感じた Otonal に
スタオベと拍手を送りながら
総立ちの観客席とプーシャワー
たくさんの日の丸やバナー
この景色を
どんな想いで見ているんだろう
遠くから分かるわけもない
彼の気持ち彼の表情が気になって
想像していなかった結果に
感情の整理もつかず
なんか硬い感じがした
そう話す娘に
満足な返事も出来ませんでした
キスクラを写すモニターを見て
笑顔が無くて当然か…と
点数が出た後に
何が起きていたんだろうと
あのひとつが決まっていたら
また違う印象だったのだろうか…
そう思いましたが
取り戻せないことを
私が考えてはいけない
悔しいと思っていいのは
羽生結弦選手だけと
自分の思考を止めました
母国開催
4か月ぶりの実戦
会場の暑さ
氷の状態
いろいろな条件の中で
自分の一番を引き出すことの難しさ
一番知っているのは選手自身
そして
難しくても挑戦していくのが
アスリートなのだから
結果を受け止めるのも
選手自身なのだから
周りが言う事は
何も無いはず
ショートを見終わった時
直前の6分間練習から
試合は始まっていたんだなと
思いました
そして今
世界選手権が終わって
しばらく経って
反芻する様に
浮かんで来る想い
あの Origin も
その前に Otonal があったから…
王者でいなければいけなかった
と彼が感じたのは
絶対王者として
オリンピックニ連覇を達成したから…
オリンピックニ連覇を
成し遂げられたのは
彼が幼い時から
目標のために
弛まぬ努力の積み重ねをしてきたから…
試合は
彼がフィギュアスケートを
始めた時から
日々積み重ねて来たものを
証明出来る唯一の場所
Otonal も Origin も
全てはずっと前から
繋がっていて
そしてこれからも
繋がっていく
羽生結弦選手の
競技人生
そのひとつの節目
そこに出逢えた私は
やはり
とても幸運でした
文章を整えようとするほど
自分の感覚と
ずれていく様な気がしたので
粗削りなままですが
あげようと思います
2019.4.14 記
あひくま