こんにちは!

私は60系・70系・80系とノアを乗り継ぎ、

このたび2022年1月に発売された新型ノア(90系)を購入した、ノア好き人間です。

 

発表前の昨年11月に頭金を入れ、12月に入ってすぐに注文しました。

(その甲斐あって、3月頭に納車されました)

 

車に限らず、何を買う時でもコスパを最重視する私が選んだのは、不人気のグレード「X」でした。

(コスパ重視なら値引きの少ない発売直後に買っちゃダメだよ、というツッコミはご容赦ください 笑)

 

                    グレードX

 

結果としては大満足の買い物だったのですが、後悔した点もあります。このブログでは、複雑なグレードやオプション選びで迷っている方々の一助になればと思い、コスト重視のノア・ヴォクの選び方、およびXグレードを選ぶメリット・デメリットお伝えいたします。

 

[選択その1] ガソリン車かハイブリッド車か

結論を申しますと、ハイブリッド一択です。

その理由をお伝えします。

 

まずガソリン車との価格差をおさらいします。

25万円です。

(本体価格差は35万円ですが、税金差が約10万円あり、実質差は約25万円です)

つまり、ハイブリッド車にすることで25万円を回収できるかどうかを考えることになります。

 

最大の恩恵である燃費差に関しては、色々なサイトで紹介されていますので、ここでは簡単に紹介するだけに留めます。ガソリン価格が160円/Lの場合、25万円を取り返せる走行距離は、約65000kmです。

 

この先は、多くの人が見落としがちなこと5点を挙げます。

 

メリット① ブレーキパッドの交換が不要

ガソリン車は減速時にブレーキパッドがすり減るため、定期交換が必要です。

私の場合、60系・70系どちらも15万kmほど乗り、それぞれ2回ずつブレーキパッドを交換しました。

一方で、ハイブリッド車は回生ブレーキで減速するため、緊急時以外はブレーキパッドを使いません。前の80系では、25万km乗って1回も交換しませんでした。

これで数万円の差が生じます。

 

メリット② 下取り価格が高い

私は25万km乗った80系ノアHVを、40万円で買い取っていただきました。(ディーラーさんの下取り提示額は20万円だったのですが、買取り専門店は40万円でした)

その際、担当者の方から、「ガソリン車だったら30万円以下でした」と聞きました。つまり、過走行車でさえ10万円の差が付くのです。もっと短い距離で売る場合、10万円以上の差が出ていたと思われます。

 

メリット③ ハイブリッド車のみ高遮音性ガラスが採用される

もともと静粛性の高いハイブリッド車ですが、90系ではフロントガラスもガソリン車と差別化が図られており、さらなる静粛性が得られます。

 

メリット④ エンジンスターターがプッシュボタンになる

私が選んだグレードXの場合、ガソリン車だとカギ穴にカギを差し込んで回してエンジンを始動させる必要があるのですが、ハイブリッド車なら丸いスタートボタンになり、便利です。

 

 

メリット⑤ 100V, 1500Wコンセントが選べる

このあと紹介するアクセサリーコンセントは、ハイブリッド車でしか選べません。

コンセントは普段使いでも便利ですし、非常時にはガソリン満タンで6日間も家庭用の電気が使えるため、是非とも選びたいオプションです。

 

 

如何でしたでしょうか。

ガソリン代だけでも元が取れそうなのに、さらに上記5点の恩恵が受けられる。

もうハイブリッド車しかありませんね!

 

デメリットを挙げるなら、下記3点です。

・ 15万kmを超えると走行用バッテリーを交換しないといけなくなる可能性がある

・ 高速域ではガソリン車の方がパワフルに走れる (という噂である)

・ キーンというモーター音が苦手な人もいる (90系では大幅に改善)

 

[選択その2] ノアがヴォクシーか & エアロかノーマルか

動力はハイブリッドに決まりました。

次は「ノアかヴォクシーか」と「エアロかノーマルか」です。

 

3年後・5年後のリセールバリューを気にして決めるかたも多いと思いますが、私は、自分の好みで決めるのが良いと思っています。愛車を見るたび「ホントはあっちが良かったんだよなぁ」と思うのはイヤですよね。

 

そして、下記を選ばれた方は、ここで記事を読むのをお止めください。

 ・ヴォクシー

 ・ノアのエアロ

これらにはXグレードが無く、この先をお読みいただいても意味が無いためです。

ここまでお読みくださり、誠にありがとうございました。

 

 

 

結論としては、下記に当てはまる方には、グレードXをご検討いただきたいです。

 ・ 純正のディスプレイオーディオではなく、市販のナビを使いたい
 ・ 細かい外観や質感の差は気にならない
 ・ 次世代の機能 (オート車庫入れなど) は不要と思っている

 

まずメリットから紹介します。下記2点です。
 ① ディスプレイオーディオ・レス仕様となる (= 社外製のナビを付けられる)
 ② 価格が安い

 

まず①ですが、「純正ナビ・純正ディスプレイオーディオ」と聞いて、良いイメージをお持ちでしょうか? あるいは、悪いイメージでしょうか?
もし良いイメージをお持ちであれば、無理にXグレードを選択するメリットは少なく、ディスプレイオーディオが標準装備されるZ, Gグレードが良いと思います。
一方で、「純正ナビって市販ナビより性能が劣る割には高額だし、イマイチだな」とお考えの方は、ぜひこのままお読みください。

 

次に、②の価格を考察します。
一つ上のグレードGとは27万円差です。ただし、Xには助手席側パワースライドドアが付きませんので、公正に比較するには、そのメーカーオプション(62,700円)を購入した前提とする必要があります。

これで、Gとの差額は20.7万円となります。
さらにXにはディスプレイオーディオが付きませんので、社外品を購入する必要があります。ここは、画面サイズが近いパナソニックのカーナビ、ストラーダ CN-HE01WD(工賃込みで約10万円と仮定)を選ぶ前提とします。

これで、Gとの差額は10.7万円です。

ただ、パナソニックのカーナビは、TV(フルセグ)とDVD/CDプレイヤーが付きます。それをグレードGのディスプレイオーディオに付けると、別途74,800円が必要です。その前提で比較したGとの最終価格差は 18.2万円です。

 

以上がメリットです。この先はデメリットを挙げます。

 

なお、ここまでは多くの方々にご納得いただける内容だったと思いますが、この先は人によって価値観が異なるところなので、あくまで一個人の意見としてご覧いただければと思います。

 

 

① タイヤの見た目が悪くなる
Xはスチールホイールですが、Z, Gはアルミホイールです。色々なサイトを見ていると、タイヤを重視される方は結構多いようですが、私は気になりませんでした。

 

 

② トヨタマーク周囲の色が変わる & フォグランプが付かない
トヨタマーク周囲の色(写真②の箇所)が、X,Gは黒で、Zはメッキだそうです。私は全く気になりませんでした(笑)

フォグランプ(写真④の箇所)は、付いていないと「本来あるべきものが無く、フタをしている感」があり、これは付いていたら良かったかなぁと思います。

 

 

③ サイドガラスのUVカット率が下がる
X, Gは普通のUVカットガラスですすが、ZはスーパーUVカットガラスです。UVカット率は、前者が85%以上、後者が99%です。これがどうしても気になる方は、Zを選択するか、G, Xの納車後に別途でフィルム施工してもらうしかありません。
個人的には、そんなに気にしなくても良いのになぁと思います。
(ビタミンDが作られなくなっちゃいますよ)

 

④ スピードメーターの種類が変わる
液晶画面のサイズが、X, Gは4.2インチですが、Zは7.0インチと大きくなります。
これも気になる人は気になると思うのですが、私は4.2インチで十分でした。私は前の80系ノアHVを買ったとき、最初は楽しくて液晶画面をよく使ったのですが、次第に飽きて、ほとんど触らなくなったためです。

 

 

⑤ ドアノブ・シフトレバー・パワーウィンドウボタンの質感が悪くなる
私は全く気になりませんでした。

 

 

⑥ ハンドルがウレタンになる
Z, Gは本革巻きですが、Xはウレタンです。
私に気になりませんでしたが、気になるかたは、DOPの皮巻きハンドル(18,700円)を買う必要があります。

 

 

⑦ ダッシュボード周り・ドア周りが樹脂になる
写真の黄色箇所の素材が変わります。

 

GやZはフカフカ素材ですが、Xは樹脂です。頻繁に体が触れる箇所なら気になりますが、そうではありませんので、私は気になりませんでした。樹脂で十分です…。
ちなみに、GとZの間でも差別化が図られており、Zは縫い目が付きます。色々な紹介サイト(YouTube等)を見ると、「縫い目があり高級感が増しますね~」と褒められているのですが、私はそんなに差を感じません…
(Zをけなしている訳ではありません、念のため…)

 

⑧ 座席の素材が変わる
Xはファブリックですが、Gは上級ファブリック、Zは合成皮革+ファブリックです。試乗車のGとZに座ったのですが、個人的にはXのファブリックが最も良いと思ってしまいました…。事前に値段を聞かされず、純粋に3種類から選べといわれても、私はXのファブリックを選んだと思います。
(良いものを見分ける目利き能力が無いのかもしれません 汗)

 

⑨ 運転席と助手席の間のボックスが、単なる収納箱になる
Gには充電用USB端子が付き、Zにはそれに加えてアクセサリーコンセント(100V, 1500W)が付きますが、Xには何も付きません。私はアクセサリーコンセントが欲しかったため、オプション(49,500円)を購入しました。そのため、この箇所だけはZと同等になりました。Xでは、このオプションを選ばないと何も付きませんので、ご注意ください。(ただし、シフトノブ左側のスマホ置き場の充電用USBは、Xでも標準で1つ付きます)

 

⑩ リアヒーターが付かない & 左右独立コントロールできない
Zは左右独立コントロール機能 + 後席ヒーターが付きます。しかし、G, Xには付きません。冬場に後席の足元から温風が出ることは必須のため、ここもオプション(49,500円)を購入しました。そのため、この箇所だけはZと同等になりました。

 

⑪ パワースライドドアが付かない
Zは両側に、Gは助手席側に付きますが、Xはどちら側にも付きません。ここもオプション購入しました。助手席側だけなら62,700円、両側なら125,400円です。私は両側に付けたので、この箇所だけはZと同等になりました。
 なお、Xでもイージークローザー(半ドアまで閉めたら最後は自動で閉めてくれる機能)なら標準で両側に付きます。一昔前は、これもオプションだったのに…。贅沢な時代になったものです。

 

⑫ その他、オプションとして選びたくても選べないものがある
安全装備や快適設備などの中に、選びたくても選べないオプションがあります。例えば、シートヒーターやオットマン、自動駐車などです。それらの中に「これは必須だ」と思うものがあれば、Xは選べません。ここがネックになる人は多いと思います。

 

 

以上①~⑫のデメリットよりも、メリット(価格が安い、市販ナビを付けられる)の方が大きいと思われるなら、Xを選ぶのが良いことになります。

ここでは⑫に関して、もう少し述べさせていただきます。

 

私はXでは選べない最新機能に関して、「便利だろうなぁ」とは思いつつも、「必須だ」とまで思うものはありませんでした。何故なら、全車標準の安全設備だけでも、最新鋭の装備が備わっているからです。
ザッと挙げると、

 ・ 夜間の歩行者も検知する最新のToyota Safety Sense (カメラ+ミリ波レーダー)
 ・ レクサス譲りの「プロアクティブドライビングアシスト」
 ・ レーダークルーズコントロール+レーントレースアシスト
 ・ サイドエアバッグ + カーテンシールドエアバッグ

などです。

これらは、他の車種なら上位グレードにオプションを追加しないと得られない装備ばかりです。ノアは全グレード標準でこれらの装備が付くので、すごいことです。

カタログの装備一覧表を見る際、どうしても最新の装備ばかりに目が行き、「Xは貧相だな」と思ってしまいがちですが、本当は、小さい字で書かれている全車標準の装備(下の絵の青枠)が重要です。

 

色々と書きましたが、一言で申しますと「Xグレードも最新鋭の性能を有している」と思うのです。そのさらに先、次世代の 安全性能や便利機能(自動駐車など)を求める場合には、ZやGを選び、かつオプション購入をすることになる訳ですが、そこまでお金をかけることは無いのかな、というのが私の感覚でした。

あえて言うなら、下記2点はXグレードにも標準装備させてほしい機能でしたが…
 ・ ブラインドスポットモニター
 ・ エレクトロシフトマチック   

 

特に、エレクトロシフトマチックに関しては、80系で使い慣れており、今回も欲しかったのですが、残念ながらZ, Gグレードを選び、かつ「パノラミックビューモニタ+パーキングサポートブレーキ」を購入した場合のみに適用されるため、諦めました。ただ、ストレート型も悪くはないと思います。うっかりDからBに入ってしまうことがあると面倒なのですが、今回のノアはボタンを押さないとBには入らないので、誤操作の心配は無いためです。

[まとめ]
いかがでしたでしょうか。
Xグレードは「商用車みたい」とか「質感が低い」という声がありますが、そんなことは絶対にありません。十分に高級車です。

 

私が注文した仕様の総額は321.5万円でした。(諸経費は除く)

今回のノアは価格が高いと言われていますが、それはあくまで、次世代の最新機能を選んだ場合の話です。必要最小限の機能(それでも80系と比べて格段に高性能ですが)に絞り、細かい外観・質感を気にしないのなら、これくらいの金額に収まります。

なお、上記は発表直後の交渉です。2年が経った今は、もう少し値引きが拡大しているようですので、今なら車両だけで310万円台に収まりそうです。そこに諸経費や社外品のナビ・ETCを足しても、乗り出し価格は340万円台に収まりそうです。

「今回のノア、欲しいけど高いなぁ」と思われている方で、この記事をご覧になり、「確かにそうだな。そこまで高級な仕様にしなくてもXで十分だ。それなら手が届く」と思われるかたが居らっしゃいましたら、私としては嬉しい限りです。

なお、半導体不足の影響で、特定のオプションを選ぶと納期がとても遅くなってしまうようですが、グレードXはそのようなオプションが無く、短めの納期となるようです。

それでは最後に、私が後悔した点を2つ、お伝えします。

 

① ユニバーサルステップを付けなかったこと
前の80系に比べて、地面から床面までが20mm高くなっています。これが意外にもバカにならず、ちょっと乗り込みにくいのです。33,000円なら付けておけば良かったと思っています。

 

② 寒冷地仕様にしなかったこと
私はそれほど寒い地域に住んでいる訳ではないのですが、後席の足元から温風が出ることは必須だったため、リアヒーターのオプションを49,500円で購入しました。しかし寒冷地仕様を選べば、そのリアヒーターに加えて下記の装備が付きます。

 ・ フロントガラスが撥水機能付きになる
 ・ 冷却水(LLC)濃度が30→50%になる
 ・ ウィンドシールドデアイサーが付く
 ・ ドアミラーにヒーターが付く
 ・ ワイパーのモーターが強力になる
 ・ 補助ヒーターが付く (エンジンが温まる前でも電気で温風が出る)

これだけの装備が付く寒冷地仕様の値段は75,900円と、リアヒーター単独より26,400円高いだけです。これだけの装備が26,400円で付くのなら、そちらを選べば良かったと思っています。

個人的な感想ですが、「寒冷地仕様」という言葉が良くないと思っています。雪深い土地で必要な装備というイメージを持ってしまうためです。ちゃんと調べると、都会でも普通に選ぶべきオプションなので、名前を「寒がりさん仕様」みたいにフレンドリーにすれば、もっと選ぶ人が増えて、私のように後悔する人が減ります。

トヨタさんにはぜひご検討いただたいところです。

 

[付録] 実際の社外カーナビ取付け ※2022年4月時点の記事です
新型車に社外品を取り付ける際には、何かと予期せぬ事が起きがちです。専用のハーネスが必要になったり、スペースが足りなくて取り付かなかったり。しかし今回のノアに関しては杞憂でした。全く問題なく設置できました。

ナビはパナソニックのCN-F1D9HDを選びました。
当時、最高のナビだったと思っています。

 
 

同じパナソニックの最新モデルCN-F1X10HDは、有機ELモデルのためさらに画質が高いのですが、値段も高いので、私は手が出せませんでした。
一方、7インチ画面のCN-HE01WDはコスパ最強なので非常に悩みました。こちらも本当に良いモデルです。

ただ、私は画面の大きさと、画面が手前にくるメリット(手が届きやすい)を優先し、9型モデルを選びました。

ETCは、CY-ET2010Dにしました。ETC2.0に対応する一方、高度化光ビーコンには対応しない、コスパ重視モデルです。

リアカメラはCY-RC500HDにしました。一つ前の型式CY-RC100KDが少し安いですが、画質と視野の広さを優先しました。

ナビ取り付け後、一つ嬉しい誤算がありました。
前の80系は、ハンドルのスイッチでは音量しか変えられなかったのですが、新型ではいくつか操作が出来ます。ナビ画面を触る頻度が下がり、利便性が上がりそうです。

なお、Xグレードには外付けのナビが取り付けられない、といった情報が一部で出ているようですが、そんなことはありませんので、ご安心ください。

以上です。
お読みいただき、ありがとうございました!