Hさんの思い出
『仲人』
結婚の世話をしてくれたのは、夫の別家の人達。
そこも大家族だったが、戦死した人もいた。
「英霊」の札が玄関先に飾ってあった。
その兄妹の末っ子に、私と同じ歳の男と女の双子がいた。
私とは大の仲良しで、小学校の時女の子は何かと相談に乗ってくれ、男の子は盾になってくれた。
私より遥かに大人だと思った。
その子達は高等小学校へ上がり、その時はもう家の手伝いで、遊んでくれなかった。
農家とは、そう云うものだったのだ。
幼い姪っ子を預かったのは、その時だ。
記H





投稿者K