Hさんの思い出
『ごめんなさいが云えなかった私』
初めて子ども達の中に放り込まれた小学生の時…
何かの弾みで痛い思いをさせてしまって、必死になってさすり、悪かったごめんなさい…と云う気持を表わそうとするのだが、ことばにならず、恥ずかしい思いをした。
育った寺では、両親と使用人と私だけで暮らしていた。
挨拶や労いのことはは教わったが、「ごめんなさい」を云うことは起らなかった。
でも
「ごめんなさい」と云わなければならない場面が無かったとは思えない。
一人っ子の私が過ちをおかしても、「いいよ、いいよ。」と、おとな達は許していたのでは無いだろうか?
こども同士で遊んだ事の無い私は、初めての言葉を口に出すことが出来なかったのだ。
中学生になると、周りは知らない人ばかり。
解放された気持で「ごめんなさい」が云えた。
私が、母になり、祖母になって、子どもや孫にしっかり挨拶をするように躾けた。
孫たちが喧嘩をしている時、片方にお菓子をあげると、どうしても分け合うので、「有難う」が口をついて出る。
喧嘩は続かないと云う訳である。
記H
≪ママ ごめんなさい≫ 東京放送児童合唱団
Kも一応人並みに娘に挨拶を教えました。
2歳チョット前の小さな娘の手をひいて歩いていたら
向こうからお隣の佐藤さんの奥様が・・・
私は娘に
「ごあいさつ してね~♪」
娘は小さな膝小僧を曲げて腰を下ろし
小さな頭をピョコンと下げて
「コンニチハ!」
『あら、おりこうさんね、コンニチハ!』と、佐藤さん。
5,6歩通り過ぎてから、ドキッ!
私、挨拶し忘れました~~~!
投稿者K.