(北九州図書館)

 新聞を読んでいると編集委員や一般の方々の投稿で深く感銘し、そうだよね、と納得する日々です。

 最近、私は2月10日、2月12日に小澤征爾さんへの記事を

書かれた編集委員の方のファンになりました。

 先日の4月1日の記事も楽しく、印象に残った記事です。

 

 スマホにあふれる多種多様なコメントを眺めながら、ああ、私もこんなにすらすらモノが書けたらなあ、と思うことがあります。すらすら書けない人間だからです。

心の中にある思いを、すべてそのまま言葉に置き換えることは不可能です。

書くことは、心の中に滞留するモヤモヤの近似値を、言葉の世界に永遠に探し続けることにほかなりません。

あなたの心ひとつで向き合い、あなた自身に対してウソのない言葉を探しなさい。

自分の心に対し、ウソのない言葉を人生を懸けて探すことが「書く」ということなのだと。

 

文章を書くということは、自分だけの歩幅や速度で、自分自身の人生を豊かにしていくプロセスそのものです。

(朝日新聞 編集委員 吉田純子)