今年の夏も「青春18きっぷの季節」がやってまいりました!
 
実家じまいでバタバタした春は「青春18きっぷの旅」をお休みしたので、半年ぶりです。
 
気が付かなかった方も多いでしょうが、今シーズンは「青春18きっぷ廃止?」と、ネットではざわついていました。
例年とくらべて、公式アナウンスが遅かったようです。
無事に発売されてほっとした「18キッパー」も多いでしょう。
※「18キッパー」って、つい最近覚えた言葉よ
 
 
さて、競馬歴1年を迎えたワタシ。
北海道といえば「競走馬のふるさと」
青春18きっぷを使ってそのようなところへ行ってみるのもナイスです。
 
しかし、おおそうだ忘れてはいけない。
競馬に興味をもつずっと前、ご幼少のみぎりから、ワタシは「大相撲ファン」なのであるハート
 
ひところほどの熱が冷めていたところへ親の介護問題とコロナ禍が発生し、しばらく本場所観戦もしていなかったが。
そろそろ、また「ライブ」を見に行きたいね!という気持ちになっております。
 
そう、北海道は「名横綱のふるさと」でもある。
複数の横綱の「記念館」があるのだ。
 
馬より先に、そっちをめぐるのが筋。
 
というわけで、2024年夏の青春18きっぷの利用期間最初の月曜日は「日帰り旅」で。
 
始発で出発進行!
札幌市内→1回乗り換えて白石〜東室蘭→伊達紋別駅まで。
 

 
東室蘭で乗り換えた列車は1両編成。
レトロ感と温かみのある色合いで、北海道のかわいい生き物たちがあしらわれたシートがきれい。
 

 
伊達紋別駅。好みの駅舎だなあ。
 
ところで、北海道内には「もんべつ」という地名が複数ある。
ラジオで天気予報を聞くと、「道南もんべつ」「オホーツクもんべつ」と区別しているようだ。
 
しかるにこの伊達紋別は、それらと区別するために「伊達」をくっつけた、かと思いきや。
 
東北の伊達駅(福島県)と区別するため、ここいらの地名の「紋鼈」を「後ろに」くっつけたのが、同じ読みの「紋別」になったんだそうです。
「東北の伊達」が本家筋だもんね。
 
今は室蘭本線だけですが、かつては胆振線が分岐していました。
 

 
ここから道南バスで、洞爺湖のちょい手前の「北の湖記念館」へ。
 
北海道で路線バスに乗る、というと昔の旅の思い出から「長距離・高額」ではないかと思ってしまう…。
ネットで調べてきた運賃は390円で、ちょっと安心。
 
よそでも気づいたが、道南バスは交通系ICカードには対応していない(自社独自タイプもない)が、QRコード決済には対応している。
 
ワタシにはちょっと不便だけど、一般的な国内外からの観光客には便利だね。
 
バスは、きれいな町並みの伊達市街を抜けたら急に料金が上がり始め、人家があるところにだけぽつりぽつりと停留所が。
集落と集落の間は、文字通り「何もない」道が延々と。
 

 
バスを降りると、移住支援の看板。
 
鉄道はない(上述の通り、胆振線があったけど廃止)。
バスはざっと見た感じだと2時間に1本程度、観光なら十分許容範囲だが暮らすには車なしだとキビシイか。
 
でもまあ、我々が「北海道へ移住する!」と言ったとき、友人たちの脳裏に浮かんだのは、こういう感じの町か村への引越しだったんだろうなあ。
 

 
「北の湖記念館」はバス停からすぐ。
バスから建物が見えてきて、第一印象は「わ!国技館!」
 

 
かつては壮瞥駅があった名残りか。
併設された史料館で見て知ったんだが、駅名が現在のバス停留所名になっているようだ。
 
入館料は250円。
 
この日は月曜日。
ほかの予定や天気の兼合いで、この日を逃すと8月中旬になってしまう。
 
月曜日って、公共系は休館日が多いよね?
ネット情報では休館日なし、みたいに見えたけど。
首都圏と違って、ネット情報は不正確なことがちょいちょいある。
 
電話をかけて聞いたら、本当に「休館日なし」のようだ。
ただし、冬はまるっと休館。
事前に連絡しておけば見せてもらえるようだが…団体ならともかく、個人でもいいのかしら。
 
ちなみにここいらは「北の湘南」を自称しているようだ。
雪が少ないと言いたいようだが、どうしてどうして、夏でも風の爽やかさは湘南に負けていないぞ。
 
そもそも「湘南」って中国の景勝地からとったらしいけどね(諸説あり)。
 

 
記念館は展示内容が大変に充実していました。
 
ささっと見ておしまいにするなら、ちょうどいい「帰りのバス」がありましたけど。
ワタシはそれでは物足りないので、壮瞥町滞在を2時間延長。
 

 
北の湖は昭和28年生まれ。
13歳で上京して初土俵。
ワタシが生まれたころだ。
 
そう、当時は「中学生力士」というのが存在した。
あのころは芸能界でも、「こども」が昼夜を問わず、ろくに教育も受けずに「労働」していたようだ。
 
義務教育が終わるまで、あるいは高校を卒業するまで、「働くこども」が守られるようになったのは、もう少し後の時代から。
 
勧誘されて、北海道や東北の寒村から相撲界入りした有名力士の逸話には、「きっかけ」がいろいろある。
北の湖は「靴下をくれたあのおばさん(おかみさん)のところへ行く」だったそうな。
 
靴下も買えないほど生活が苦しかったのか?と思ってしまったが、Wikipediaによれば「手編みの靴下」だったそうだ。
なるほどね、と納得。
 
小学校時代の集合写真を見ると、なるほど、飛び抜けて背が高くて、大人びている。
そんなにおデブさんではないけれど、これは目をつけられるな、という…。
 
 
母が相撲好きなので、ワタシも子供の頃から「英才教育?」を受けてきたようだ。
 
子どもというのは、「教師あり学習をするAI」とよく似たところがある。
北の湖が出てくる度に、母は「ぶさいく」と言い続けた滝汗
なので、子どもだったワタシは「なるほど、こういう顔はぶさいくなのだな」とAIのように学習してしまったのだ。
 
だいたい母は、人を見た目で判断するわかりやすい人間で。
それもだいたいがネガティブな方向で、「そんなに賢そうには見えない」「(男性に対して)背が低い」「(男性に対して)ハゲ」「(女性に対して)歳の割に老けている」などなどで。
 
割と早く、ワタシは「うちの母の価値観に縛られると、ろくなことにならない」と気づいたんだけどね〜。
AIだったら反乱レベル!
 
北の湖って…キレイじゃんラブ
身体のハリ、ツヤとか。
切れ長の目も、セクシーだ。
 
 
現職の理事長だった62歳で亡くなった。
九州場所の最中で、衝撃とともに報道されたことをよく覚えている。
 
 
さて、郷土史料のほうも。
展示の多くは昭和新山など「噴火関係」なのだが、ワタシの興味をひくのはやっぱり鉄道!
 

 
Wikipedia情報によると、「急行いぶり」は壮瞥駅にも停車していたらしい。
 
実はワタシは、2拠点生活をはじめたばかりのころ、倶知安の風土館でも胆振線の展示を見ている。

 

 

当時は胆振線の予習(?)もしていなかったし、地名もよくわからなかったから、自分の中で、胆振線の全体像がぼやけていました。

 

廃線後の代替バスも、利用者が少ない区間が減便から廃止になり、一部の領域が孤立してしまう、みたいな展示を見た記憶もある。

 

うろ覚えなので滝汗

青春18きっぷを使って北海道をぐるぐるしていれば、そのうちまた倶知安駅で時間を持て余すこともあるだろう。

もう一度(雪のない季節に)風土館でじっくり見てきたいのであります。

 

 
鉄道関連という意味では、倶知安の風土館のほうが充実しています。
ま、こっちは「北の湖関係」と「有珠山噴火関係」でお腹いっぱいです。
 
 
公営の日帰り温泉入浴施設があるので、そこでバスまでの時間つぶしをしようと、お風呂セットを持ってきたのだが。
 
なんと!休館日爆笑
公営だし、月曜日だからねえ。
 
記念館の休館日にばかり気を取られて、入浴施設の休みにはまったく意識が向かなかったのです…。
ああ、やっぱり抜けているワタシ。
 
町内の「別の施設」は開いているようだが、車がない身にはムリ。
諦めて、町内散策。
 

 
ジオパークだしねえ。
 
今思えば、洞爺湖まで行ってみればよかったのに…。
 

 
ダラダラ散策したおかげで、「国鉄胆振線跡」を見ることができたよ。
 
 
開拓期の建物を再現したものの横を通って、町役場に到着。
 

 
快適な図書室があったのでお邪魔して、郷土資料類を閲覧。
2018年の胆振東部地震の資料をあれこれ見て、衝撃を受ける。

 

 

郷土の英雄 北の湖が亡くなったときの新聞記事をスクラップしたものがあった。

壮瞥町だけでなく、北海道全体で大きく報道されていたことが伺えた。

 

こういうものを目にすると、「それにひきかえ、我がふるさと神奈川は、藤沢は…」と、つい思ってしまうのだ。

 

「〇〇さんが亡くなって、神奈川県全体が悲しみに包まれる」とか…

悪いけど記憶にないし、この先もそんなことがありそうなビッグネームは、ちょっと思いつかない。

 

たぶん、郷土愛を盛り上げる必要とか、神奈川県の真ん中より東側にはないんだろうね。

 

 

帰りは役場前からバスに乗って、伊達紋別駅へ戻る。

展示を観た後なので、いろいろと思うところがある。

往路と違う路線で、室蘭行きが経由する形だったからか、伊達市街を通らず近道で駅へ。

 

 
駅前のポスト。
 
そうだった、ユネスコ世界ジオパークだよね〜。
 

https://geopark.jp/geopark/touyako/

 

そのうち、また来ますね〜。

今度はお泊りで。