今回の岡山旅は、最初の2日は親戚との交流、次の2日はひとり旅(旅打ちね)、あとの数日は友人にもてなしていただきました。

ブログに書くのは基本的にひとり旅ネタなのですが、おもてなしパート?で訪れた場所をひとつご紹介。

ハンセン病の療養施設 長島愛生園です。



よく晴れた日。
海に囲まれた美しい風景ですが、その歴史を思うと、どうしてもかなしい気持ちになります。


古い建物が歴史館になっています。
見学には予約が必要だそうで、友人が手配してくれました。

ハンセン病のことや治療の歴史、ここで活動した医師のこと、長島愛生園の歴史、入所者の活動についてなど。

じっくり見学すると、かなり時間がかかると思います。


精巧なジオラマは、入所者の方がひとりで製作したそうです。
研究者の目から見ても、貴重な史料だとか。

屋外の歴史的建造物なども見学可能。
時間に合わせて、コースが設定されています。
ハイキングコースもあったよ。


入所時に徹底的に身体を調べられ、番号を持って写真を撮られる点などは、監獄博物館でも目にしたが。

ここは監獄とちがって、「社会に出ていくこと」は想定されないつくりになっている…


ハンセン病は治療できる病気になりましたが、家族に迷惑がかかるなどの理由で、ずっとここで生活する方がほとんどのようです。

かつては県立高校がありました。
ワタシと同世代、ほぼ同じ時代に高校生活を送った患者さんがいたことに、驚きました。

ハンセン病そのものでなくなる方というのはあまりいないようで。
昔は、直接の死亡原因は結核が多かったそうです。


ワタシがこの場所に興味を持ったのは、ここで医師として活動した神谷美恵子の著作がきっかけ。

30年以上前ですが、『こころの旅』が紀子さんの愛読書だと話題になった記憶があります。

「著名な卒業生」だからなのか、津田塾生協の書籍売場に『こころの旅』が平積みになっているのを見たことがある。

惜しいことに、ワタシは当時、神谷美恵子にまったく興味がなかったのだわ滝汗
ダメダメな後輩です…

まあね、かつての津田塾は本当に難関だったそうで。
卒業してから、さらに難関のところへ行った大先輩もたくさんいたみたいだし。

「志」も、違ったんだろうなあ、と思いますわ。

ワタシが関心を持つようになったのは、ここ10.年くらい。
鍼灸マッサージの免許を取ってからです。