漢検準1級の勉強を始めたころ。
そんな四字熟語、知らんがな と思ったのが、「魯魚章草(ろぎょしょうそう)」
「魯」と「魚」、「章」と「草」の形がそれぞれ似ていることから、文字の書き誤りをいうそうな。
類義語がたくさんあるので、ぱっと目についたものを入力してみる。
魯魚亥豕、魯魚帝虎、魯魚陶陰、烏焉魯魚、魯魚之謬、烏焉成馬、亥豕之譌、焉馬之誤、など。
キーボードで入力→漢字変換するのが一苦労
こういうのは、手書きのほうが早くて楽ちんだ。
「三豕渉河(さんししょうか)」は、読み間違いに由来する四字熟語。
昔、ある役人が、本当は「己亥渉河(己亥の年、河を渉る)」と書かれていたのを「三豕渉河」三匹の豚、河を渉る、と読み間違えて、「そんな年号、ありませんがな」と指摘された、とか。
こちらに似ているのは、三豕渡河、三豕己亥、三豕金根など。
漢字じゃなくて、実物が似ているほうの「間違い」もある。
たとえば、「魚目燕石」。
「魚の目玉」と「燕山の石」は似ているんだそうな。
これも準1級の四字熟語。
過去問に取り組んだら、「已己巳己」というのが出てきた。
書き問題だが、読むに読めない
「いこみき」と読むらしい。
しかし、これらの四字熟語を使う機会なんて、あるんだろうか?
「そんな魯魚章草の誤りをしていては、恥ずかしいですよ」などと、部下や後輩や配偶者や子供や親をネチネチと苛めるときに使うんだろうか。
パワハラかモラハラで、訴えられるぞ。
「役に立たないこと」を学ぶのが、一番楽しい。
使い道が乏しい漢字や四字熟語ほど、愛おしい。
「役に立つこと」を学ぶのなんて、30代までで十分すぎると思う。