図書館で借りた本📖

 

初版は2020年4月、比較的新しい本だ。

前に書店で見かけて、ぜひ読みたいと思ったが、そのままになっていた。

辻堂市民図書館でたまたま見つけたので、借りてきて、すぐに読んでしまった。

 

 

 

先日「竜王」を奪取した藤井聡太四冠がプロデビューしたころ、ワタシも将棋に興味をもって、いっちょやってみようかと思った。

すぐに気づいた。

これは…今更ハマってはイケナイ趣味だ滝汗

いくらでも「勉強」することがあって、ほかのことが手につかなくなる。

 

というわけで、ワタシにとって「将棋は、観るもの」となり、今日に至る。

 

この本は、加藤一二三さんと渡辺明さんがそれぞれの考えを書いた部分と、お二人の対談部分で構成されている。

 

将棋の棋士は、基本的に「天才」なのだろうけど、このお二人のように「自分は天才」と当然のように言われると、潔くて気持ちがいい。

その「天才たち」が、ほかの「天才」のことを、あれやこれやと評するのだから、なかなか興味深い。

 

文章が論理的で、とてもわかりやすい。

生理的に読みやすい。

羽生善治さんや先崎学さんもそうだけど、アウトプットにも優れているのだな。

 

AIの活用が進んで、素人目にも、将棋界が大きく変化していることがわかる。

そのことが具体的に、内側にいる人の目を通して語られるので、説得力がある。

 

昭和のころには、テレビのクイズやバラエティの番組で「将棋の棋士」をよく見かけた。

良くも悪くも、非常に個性的で、「一般人とは違う世界」に生きているひとたちだなあ、と感じていた。

そりゃあそうだ、勝負師だもん。

 

それに比べると、最近の若手棋士は「普通っぽい」というか、「危険なひと」という匂いがあまり感じられない。

パソコンを駆使した「情報研究」が重要になっていることを反映しているのか、いないのか。

 

時代を俯瞰したもののみかたは、将棋界だけでなく、我々一般人が生きる社会にも適用できる。

いい本を読んだな、と思った。