近鉄奈良駅からバスで15分大安寺前下車、
住宅街15分ほど歩いたところに大安寺はあります。
聖徳太子は「天下太平 万民安楽」の祈りの道場を建立されました。
「この道場を国の大寺となすように」とのご遺言で、舒明天皇が建立した「百済大寺」が、日本初
官寺(国立)となりました。
歴史を経、平城京遷都により、現在の地に遷され
「大安寺」となりました。
奈良は、学生時代何回か訪れましたが、大安寺のことは、全く知りませんでした。
初めて知ったのは、東博の「大安時仏像展」でした。
いつか大安寺を訪ねてみたいという思いが、今回叶いました。
大安寺は、奈良時代900人近くの学僧がおり、仏教の総合大学の様相を呈したといわれています。
あの空海も、大安寺で学んでいました。
宝仏殿に安置されている仏像は、全て一本の原木から彫り出す「一木造り」です。
聖観音立像も、エキゾチックなお顔で、インドの面影を宿してますね。
私の好きな「不空羂索観音」です。今回時物はお持ちではありませんが、本来、戦いや狩猟で用いる環のついた縄「羂索」をお持ちです。
羂索を持って一切の衆生を捕縛するように救済してくれる菩薩です。
「不空」とは、願いが空しくならないという意味です。
奈良時代に流行った仏さまとか。
四天王のひとつ、多聞天立像です。
背丈が当時の人と同じくらいかな?ちょっとずんぐりした、逞しいお姿ですね。
だるまみくじです。境内のいたる所で、お目にかかります。
当時は、東大寺と並び称された大安寺。
現在の寺から100m以上行ったところに、
東塔と西塔跡があります。
九重の塔で70mもあったとか。
古の人々がどんな思いで見上げたか、想像もつきません。