初の担当プロジェクトが終わり、

10日間の休暇をいただいた次男。



次男の中高時代の同級生が

結婚することになり、

故郷での披露宴出席で

土日を利用して帰省することは

ずっと前から決まっていたのですが、

言い渡された異動前の休暇が

計らずも

この土日を含んだ期間と重なりました♡



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プロジェクトが終了する際は、

本社からも人が来て

会議や引き継ぎが行われ、

チーム解散後

メンバーが次にどこへ行くかの

通達があります。

公務員の異動辞令は

出されるのが10日ほど前で、

引っ越しを伴う異動の場合は

大変だそうですが、

うちの次男の会社も似たようなもの。

結構ギリギリです。

まだ連続休暇がもらえるだけマシですが。




6月下旬。

次男にも、辞令が出ました。

「キミは内勤だ。本社に戻って。

ここは来週の◯日まで。

10日間休んだ後、

◯日から本社の◯◯部に出社して。」




入社時に本社に配属され

2〜3年間は東京から動かないことは

決まっていますが、

担当するプロジェクトは

都内になるか近隣県になるか

はたまた小笠原諸島になるか笑

わかりません。

しかし次男は、

「本社での内勤」を言い渡されました。




仮配属本社→本配属本社→担当都内

それも国家事業のビッグプロジェクト。

そして、本社の花形部署へ。

異動を言い渡されたこの時、

先輩方や取引先のオジサン達には

「良かったじゃないか」

と言われたようですが、

次男は

不甲斐なく情けない気持ちで

いっぱいになったそうです。




ある程度経験を重ねれば

担当現場の責任者として

一箇所に出ずっぱりにはなりますが、

若いうちは

あちこち担当替えをされ、

かといって外ばかりでもなく、

間に時々は内勤をすることがあります。

プロジェクトは無数にあって

全国で常に稼働はしており

仕事はいつでもどこでもあるのですが、

まあ、何と言うか、

それなりに使える子は

ある程度人事が仕事を“選んでくれる”ので、

既に十分回っているところに

途中から

“中継ぎ”として投入されることは少なく、

主要メンバーとして

プロジェクト初動時から

ローテーション入りすることになり

タイミングを計って入れられますから、

内勤を挟んで

投入される時期を待つことがあります。

次男にとっては、喜ばしい人事なので

先輩や仲良くなった取引先の古株達は

褒めてくださいました。




しかし、次男には心残りがありました。




残念ながら

デビュー戦となった

今回のビッグプロジェクトは、

大成功、とはいかなかったようで

数々の問題を残してしまいました。

次男のせいではありませんが、

成功か、失敗か、…と問われれば

失敗かもしれません。

次男のいる業界では下請業者が入るので、

実際動くのは業者さんで、

次男達がいる会社は

計画し指示を出し管理をし、

総監するのが仕事。

クライアントとの橋渡しや連絡も

もちろんやります。

国家事業の場合は行政も絡みますから、

右も左もわからない1年生の次男は

山程の書類に目を通すだけで

夜中になってしまうこともありました。

大仕事も完了間近、

プロジェクトチームのメンバーは

「さあ、次の仕事へ」と

異動先が決まる段階になって

下請け業者のミスでトラブルがおこり、

完了期日は大幅延長に。

訴訟にもなりかねないほど

事は大きくなりそうな気配。

何人かは責任を取ることになるようです。



次男を含めた若手数人は、

メンバーから「いち抜けた」を

させてもらうことになりました。

先にチームからはずしてくれるという

会社の配慮でもあるにしろ、

法律等も勉強したとはいえ

まだまだトラブル処理をするには未熟で、

事後処理が訴訟問題等に発展した場合

次男達まだ若いメンバーは

「いてもしかたがない」とも言えます。



若い社員に火の粉が散らないよう

未来ある若者に相応しい次の場所へ

逃がしてくれるというに近い

会社の配慮であるにもかかわらず、

次男は

ありがたく誇らしく思うより、

デビュー戦の途中降板という

「有事に何もできない未熟さ」を

情けなく思ったようでした。




でも、言ってもしょうがない。

今の自分には、何もできない。

2年目を迎えたばかりの次男

性格的にも細かいことを気にせず

以前から

切り替えの早い冷めた子でしたが、

毎日毎日流動的な仕事に対応し

さらにクールにドライになっているのは

この一年間私も感じていました。




帰省中に

私からそのことを尋ねた時の、

「もう俺には関係ない」

「俺はいなくなるんだから

どうしようもない」

という素っ気ない返事は、

不貞腐れているようにも

拗ねているようにも

見えました。