自分の小さな頃のことなんて、

あまりにも昔過ぎてほとんど覚えていないけど、

なぜか心に強く残っていることがある。


幼稚園で象の塗り絵をしたこと。

多分、先生は好きな色で塗って。

と言ったのかもしれない。


私は、象はねずみ色だからねずみ色で塗った。


その後、参観日にきた母親に

「みんなピンクとかきれいな色で塗ってたのにね。」と、言われた。


その時、特に悲しかった記憶はないけど、不思議に思う気持ちは残っているんだ。

え?象ってこんな色でしょ。

ピンクの象なんておかしいよ。

って。

母親には言わなかったと思う。


今から考えれば、ピンクの象がいればいいな~とか思いながら、塗った子たちが多かったのかもしれない。

明るい色の象ばかりの中で、暗い色の象は、逆に目立ってしまい、

心まで暗い子ども。みたいな印象を

周囲が感じとったのかもしれない。


なんてことはない出来事なのに、

なぜか心に残っている。


その時たまたま塗った色で心の中までわかる。なんて、考えすぎじゃないのかな~なんて、今なら思うけど。