映画観てる時間があるんかい、お前は!、なんだが。

もともと映画観るん、しんどいし。

音楽聴きに行って金落とせやっ、てなもんなんだが。


気になってたんでねぇ。

これ。


監督、俳優が「チェイサー」のチームやし。

アクション映画の筋立てといやぁ。大体が、希少な情報や資源を巡る騙し合い+奪い合いなのだが。


中国の朝鮮族地区と韓国の捩れを、性愛やら朽ち果てたような男らしさを道筋に(国や企業に絡む情報ではない)、生物でもある人間の凄みやあっけなさを映しまくる。


下手なスプラッター映画より出血量は多かろう。

ドンパチは、“間抜け扱い”同然に描かれる警察以外使わない。

斧、包丁、鉄パイプ、金属バット、牛骨…。

そりゃあ、血ぃ出まくりますわ。

凄まじいカーチェイスもあるのだが、走る/逃げる人間に魅せられるなんてそうはないだろう。


主人公の生まれ故郷(朝鮮族の居住区)の劣悪な環境と狂犬病の逸話から始まり、韓国への密航航路にあたる黄海へ投げ込まれる死体となり果てるまで、スクリーンから匂いが絶えないような映画だった。


また、バックの音楽もかなり気になってしょうがなかったのだ。
これ、アルゼンチンのタンゴ全盛世代が観たら、どんな反応をするんだろうか。

…先日DVDで観たアルゼンチンの軍事政権時代を背景にした映画「瞳の奥の秘密」(遅い反応だが)も暴力描写がかなりリアルに痛い映画だったけど。
この密航航路の“黄海”(「哀しき獣」の原題)とラプラタ湾が何だかクロスしちゃって疲れた。



機会があって、興味があればどうぞ。DVDでも。
是非とも、とは言わない。

これ、今の日本で作らなければならない映画かどうかはともかくとしても。
日本の映画界じゃ、これだけのもんは、よう作らんだろうと思う。

金や規制の枠が無かったとしても。
 
因幡由紀さん、

名前はかなり前から知っていたけれど聴いたことはなかった。


そもそも地元のJazz Musicianの方々の活躍に注目し始めたのは、あるきっかけから。
数年しか積み重ねがない、ハンディキャップ・テンコ盛りの情けなさ。


で、因幡さん初めて。尚且つ女性のJazzVocalistを聴いて初めて以下のような感想を抱いた。


日本人がアメリカの高度成長期(黄金期とされてはいる)に抱いた憧れが、何だったのか、成る程!っと納得できる表現だったように思ったのだ。

始めの曲の言葉の差し出し方から…。


好きなヴォーカリストとしてエヴァ・キャシディの曲をカバーされた。


私が初めてエヴァ・キャシディの曲に接したのは、かつて日本人が憧れたアメリカの郊外の富裕層が、抱え込まざるを得ない植民地を描いたカサベテス監督「アルファドッグ」の冒頭シーン。
愛する息子の幼少期を撮影したと思しき“幸せに満ちた”ホームフィルムに被って流れる
「オーバー・ザ・レインボー」だった。

ストーリーは、観る前に多少知ってはいたけれど、こんなアレンジでこんな聴かせ方をさせる「オーバー・ザ・レインボー」は初めてだった。カサベテス監督が冒頭にエヴァ・キャシディのこの曲を使った理由が解るような気がしたのだった。

因幡さんのヴォーカルが素晴らしく響けば響く程、「あぁ、いいなぁ。」と漏らしてしまう自身の来し方を振り返ってしまう

そんな聴きごたえのあるライヴでした。
 
ジャズっていう括りのもので、いつの間にか耳にしていたもの、…映画音楽、CM(多分、自分がカッコイイと思って聴いたのは、ラロ・シフリンの作った「ダーティーハリー2」のオープニングの曲だったような気がする)で“好み”が染みてしまってるとこがあったりするのだろう。

自ら、初めてジャズアルバムを買って聴いてみようと意識して買ったのが

アーチー・シェップの「アッティカ・ブルース」だった。
もちろんそれまでにジャズアルバムを聴いていたのだけれど、強く意識して買って聴いたのはこのアルバムが初めてだったように思うのだ。

そのアーチー・シェップがインタビューで、

「自分がやってるのはブルースだ」と応えていたのが過ぎった。


原作;山上たつひこ

作画;いがらしみきお

「羊の木 1」(講談社;イブニングKC)


…失速してゆくとある地方都市。一般市民には秘密のまま、11人の刑期を終えた元受刑者を移住させる更正促進事業という公共事業を街ごと進めることとなる。…

巻末に山上たつひこ×いがらしみきお 対談付きだ。

「…元受刑者と市民の生理、皮膚感覚とのせめぎ合い。徹頭徹尾それを書こうと思った。…」(山上たつひこ)

市民メディアという与えられた場を充分意識しつつ皮膚への反応を刻み、反転させる山上Jazzたつひこ。

記号化された、いがらしみきおの作画に、
ブルースマン独特の命名やら、死に絶えて久しい筈のフォークロアについ充足してゆく歌を重ねてしまう。
毛髪や爪の先まで。

ジャズでありブルースであり。


超オススメ

乞、ご期待。


出来すぎな話の流れと思われても、「アッティカ・ブルース」購入はホンマの話。