さや侍 / 49点 / 日本映画 | ゆるーく映画好きなんす!

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ゆるーく映画好きなんす!-さや侍01

『 さや侍 / 』 49点 2011年 日本 96分


映画と観客に歩み寄ることは、映画と観客をバカにすることではない


【 満足度 】★★★★☆☆☆☆☆☆(49点)

【オススメ度】★★★★★☆☆☆☆☆(50点)

【感想】

『大日本人』も『しんぼる』も個人的にはかなり評価してるんで、松本人志監督の『さや侍』を観てきました(°∀°)b

うん、まぁ、最後の10分だけっすな、最後の10分はなかなかのもんやけど、最後の10分以外は、まぁヒドイですな~

点数は、かなり迷ったんすけど、とりあえず、ある意味一番あかん映画ともいえる49点としときましょう!


◇◆◇


【注意!最後の10分に触れないといけないので、完全ネタバレで書きます】


ラスト10分(正確には何分かわかんないっすけど、野見侍の決断以降の流れの部分)は、非常に娯楽映画として完成してて良かったっすね(°∀°)b


野見侍の決断(生き様を見せる)→竹原坊主のアレ(作品のテーマ/繋がりの提示)→エピローグ(愛情の提示)


いわゆる「命の炎を受け継いでいく」系のテーマと、「親子の愛情」「家族の絆」系のテーマを絡めて、観客にメッセージを伝えつつ、キチンと感動的なシーンとして魅せれてるっすね!


もし、この10分だけが作品やとするならば、非常に感動的で完成度の高い短編として成立してるんやないかな?


が、まぁもちろん、これは短編では無いわけでして、その手前についてる80分があるんやけど、まーこの80分がヒドイ!


この素晴しい最後の10分に全く繋がらないwwww

野見侍が、あの決断に至る意味が全く伝わってこないwwww


野見侍の「侍」らしい生き方とは何のなのか?が全く伝わってこないんで、娘に何を伝えたかったのか?が全く解らないんすね(σω-)。o ○


この作品のテーマが、生き様(人としてのあり方)を問う映画ではないんで、そこを描かなかったという考え方もあるけど、なら、この80分間必要あんの?っつーことになってまうんすね((φ(・д・。)


この80分間がなぜ必要やったのか?を観客にキチンと伝えることが出来ずに、わかりやすい映画を目指したと言ってしまう松本監督は、娯楽映画におけるわかりやすさとは何なのか?を根本的に間違えてるような気がするっすよね(´・ω・`)


脱藩の罪で捕まる→30日の業で笑わせるために一生懸命頑張る→徐々に周りを巻き込んでいく→親子の絆で侍としての生き方を思い出す→周りがみんな応援してくれる→侍としてお情けを拒否する→ここから最後の10分


このストーリーをシンプルに追いかけて、30日の業の笑いをシンプルに入れてるだけ。

まぁシンプル!というかシンプル過ぎる!


映画に於ける解りやすさとは、映画を単純化することではなく、親切丁寧に説明することでも無いんやけどな~・・・

映画に於ける解りやすくするという作業は、映画を複雑化することであって、ワンカットの中の情報量を増やすことで、観客が意識せずとも理解できてしまってる状況を作り出すことなんよね((φ(・д・。)


単純化すれば解りやすくなるという考え方は、映画と観客に歩み寄ることではなくて、映画と観客をバカにしてるだけなんよね。。。


松本監督「ここまで単純化すればわかるでしょ?」

観客「いえ、単純化でより解りにくくなってますし、ここまでバカにされたら(娯楽)映画として面白くありません!」


ということになるんですな~・・・┏(-_-lll)┓


◇◆◇


「大日本人」「しんぼる」をなんで自分が評価してるかというと、松本監督が思う「(娯楽)映画」をぶっ壊そうとしてるとこであって、(娯楽)映画の枠に囚われない表現を目指してる姿勢を評価してたんすね・・・


それが、今回は映画の枠に収まってるんすよね・・・┏(-_-lll)┓


映画の枠に収まった作品なら、(娯楽)映画として、例えばハリウッド映画なんかと同列に評価するしかないんで、どーやってもこのぐらいの評価にしかならんっすね・・・┏(-_-lll)┓


映画の枠に収まった作品を観るなら、そりゃ本職でやってる映画監督の作品の方がオモロイに決まってるやん・・・┏(-_-lll)┓


ほんで、どーもタチが悪いのが、(娯楽)映画を下に見てるフシがあるんよね~・・・


マトモな映画も撮れることを証明したかったようなことを言ってたけど、今回のこの映画で、マトモな映画は撮れないとこを証明してもーてるっすよ・・・┏(-_-lll)┓


ということで、今回はオモイッキリ貶したわけですが、それでも松本監督の映画が公開されれば、かならず劇場に観に行きます。


なんやかんやいいながらも、松本人志という希有な才能に、それでも期待したいのです。


個人的満足度 49点! オススメ度 49点!


◇◆◇


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