中国女 / 70点 / LA CHINOISE | ゆるーく映画好きなんす!

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ゆるーく映画好きなんす!-中国女

1966文化大革命-1967「中国女」-1968五月革命/カンヌ映画祭粉砕事件


『 中国女 / 70点 / LA CHINOISE  』 1967年 フランス 103分

監督: ジャン=リュック・ゴダール
製作: マグ・ボダール
脚本: ジャン=リュック・ゴダール
撮影: ラウール・クタール
音楽: クロード・シャンヌ
出演: アンヌ・ヴィアゼムスキー

ジャン=ピエール・レオ

ジュリエット・ベルト

フランシス・ジャンソン

ミシェル・セメニアコ

レクス・デ・ブロイン

【満足度】

★★★★★★★☆☆☆(70点)

いやー、こんな作品のレビューするとは・・・まぁ通らざるを得ない道というやつですな~


【オススメ度】

★★★★★☆☆☆☆☆(50点)

基本的には観なくてもぜんぜんOKな作品やと思います♪まぁこういうのもあるんやなーってな感じで!


【内容】

□文化大革命に触発され、ストーリー的な要素を排除したゴダールらしい作品。画面いっぱいに使われる共産主義の赤が強烈なイメージを与える。 パリの知人の留守宅に集まった5人の男女はヴァカンスを毛沢東主義の勉強に費やす。生活まで中国式に変えて思想に染まっていく彼らの遊びはだんだんエスカレートして…。本作はソビエト社会主義連邦共和国や西欧諸国の共産党の指導者層のいわゆる「ブルジョワ化】と訣別するために毛沢東が武器とした理論的かつ実践的な方法を1967年の夏のパリで自分たちの生活に応用しようと試みる数人の青年グループ内の出来事を描き、全編に「毛主席語録」が引用される。【TSUTAYA DISCAS 】


【感想】

いやー、60年代後半~70年代前半の学生運動とか全共闘とか連合赤軍事件とか・・・
当時の日本の社会情勢についてすら、全く無知(というか生まれても無い)な自分が、レビューすることはかなり気が引けるんですが・・・
観てしまった(?)ので、"映画的視点"と"広くうねりの始まりを描いた映画"の観点からレビューしようと思います((φ(・д・。)
時代背景や哲学的な部分、映画の発するメッセージに関しては、他のレビュアーさんや評論家さんにお任せしときます♪←はい、逃げましたw

◇◆◇

まずは"映画としての面白さ"を考えたとき、この映画は、字幕を読むことを拒否した時点より、俄然面白くなるという側面を持ってるんすね((φ(・д・。)フムフム
セリフを"音"として捉えることにより、"映像"と"音"というシンプルな表現としての娯楽として成立(=映画)してるんすね♪

終盤のベロニクとジャンソン教授とのシーンを除くと、ほぼセリフの外で映画(映像と音の娯楽)が成立している形態になってるんすね((φ(・д・。)フムフム
逆に言うと、ベロニクとジャンソン教授の会話以外のセリフは、全くのムダ(無意味)ということをゴダールは言ってるのかも知れないっすね!

※この若者たちの会話は、全く聞く必要のないもの、考え方が浅いということの提示かも知れないということ。
ベロニクとジャンソン教授のシーンのみ音や映像が会話の邪魔をしていないということは、このシーン(ジャンソン教授の考え方)のみ、意義のある会話であるという提示なのかもしれない。
※映画の作り方の観点からの感想なので、オモイッキリ外してるかもしれません←弱気!オレ弱気!

なので、自分のようにこの時代のことを全く知らない世代の方は、字幕をできる限り読まずに音として捉えることをオススメします♪
字幕を読まなくても大体の流れは分かるし、字幕を読んだからといってなかなか理解するのは難しい映画なんでш(`∇´*)ш

次に"うねりの始まり"について考えたとき、これほどまでに的を射た映画も無いような気がする。
若者達の"何かしなければ!"という漠然とした燻りが、ふとしたキッカケで大きなうねりを作り出してしまう・・・
自分の中にあるモヤモヤ(不満や不安感)を、自分の浅くて狭い知識に当て嵌めて、絶対的な考え方であるかのように錯覚して行動してしまう・・・
その若さゆえの浅はかな行動が、時として時代の流れと共鳴を起し、世界を動かすほどの大きなうねりを作り出してしまう・・・
その始まりを描いた映画として非常に当を得てるんやないやろか?
そしてそのうねりに後々ゴダール自身が飲み込まれていくという皮肉こそが、この映画がどれだけ的を射た映画であったのかを示しているのではないやろか?

自分も含めて当時のことを知らないものには非常にやっかいな映画やけど、感覚的には普遍的なことを描いてるので、漠然と捉えれば非常に共感できるんやないやろか?
まぁ共感して共鳴した場合に、非常に危険な映画になり得る可能性もある作品やけど・・・

※毛沢東、ドゴール、サルトル、文化大革命、ベトナム戦争、ドストエフスキー、修正主義、マルクス、レーニン、メリエス、エイゼンシュテイン・・・難しそうな単語や人物名が溢れてて、"今"を生きてる若者には(正直自分も)よくわからない部分が多いと思うけど、それらを理解しなければこの映画を理解できないというよりも、空虚で薄っぺらい考え方の象徴として、知ってる言葉を並べてるに過ぎないという演出と思われるので、ハードルをあげすぎずに、理解できなくて当然という姿勢で観て良い作品やと思います♪

◇◆◇

この作品(というかゴダール作品)については、いろいろな批評や分析がされてると思うんですが、ハッキリいいまして、全く読んでおりません!←なんの宣言やねん!
なので、オモイッキリ外してる可能性もありますが、他の意見に引っ張られないように、出来る限り自分が感じたままをまず書いてみてから、他の批評や分析を読むようにしてる(というか結局読まないことがほとんどですが)ので、まぁそんな感じなんすね~ヽ( ´ ▽ `)ノハラヘロヘレ

あ、オススメはしません!が、こういう映画も、映画のある一面として存在するとうことを、知ってもらいたいなという気持ちもあったり・・・

個人的満足度 70点! オススメ度 50点!


◇◆◇


↓最近は

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↓この手の作品が

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↓一般に公開されることは

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↓ほぼないので(というか自分の世代でもほぼ無いけど)

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↓逆に新鮮に面白く観れるかもしれません

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↓この画像を観て
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↓カッコイイと思ったら
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観てみてはいかがでしょうか?


まぁオススメはしないんすけどね←オイ