今回は下記の続きなので、読んでない方は参考までに読んでみて下さい。別に読まなきゃいけないわけではありません(笑)
宇宙戦艦ヤマト VS 冥王星前線基地司令シュルツ①
宇宙戦艦ヤマト VS 冥王星前線基地司令シュルツ②

上記の②ではガンツ率いる十字型高速空母とヤマトのワープについて述べたので、その続きを早速見てみます。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-シュルツとガンツ1ヤマトのワープを垣間見たガンツは「これまでの地球の技術では考えられないことで、どこかの星の援助があったのでしょう」とシュルツに見解を述べます。このガンツの的確な洞察力を見るに付け、シュルツは優秀な参謀役を得ていたと言えるでしょう。

しかし宇宙戦艦ヤマトは人類史上初の光速越え、即ちワープを成功させたもののダメージを負い、火星で修理が行われました。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-ヤマト火星で修理←火星では雪が降っており、この時期の火星は豊富な水が存在しているようである。

ヤマト世界の太陽系の惑星は生命と文明に満ち溢れており、大変ロマンがあります。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-波動エンジン伝導管損傷1破損した装甲の修理が行われ火星を後にしたものの
航行中に激しい振動がヤマトを襲います。

波動エンジンのエネルギー伝導菅が焼け切れていたのが原因でした。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-ヤマト木星へその為にヤマトは太陽系最大の惑星である木星の重力に引き込まれてしまいます。

この様子をモニタリングしていたシュルツは「前線基地があると知ってのことか」と疑います。


しかしガンツは「木星の重力に引かれて不時着したのではありませんか」とまたも的確な読みを見せています。素晴らしい・・・

ガンツに暗にヤマトの不調を告げられて自信を深めたシュルツは「これでデスラー勲章は頂きだな!」と述べたものの、浮遊大陸基地に総攻撃命令を下さず「ヤマトの動きを探らせろ」と指示します。あぁ、シュルツは余りにも慎重過ぎました。ヤマトは身動きが取れないのでここが千載一遇のチャンスでしたが、みすみす勝機を逃がしてしまいました。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-浮遊大陸当のヤマトは前線基地が在るとは露程にも思わず、力なく木星に引き込まれ、メタンの雲(海)の中に浮遊大陸が浮かんでいるのを発見します。徳川機関長はこれで修理が出来ると胸を撫で下ろしました。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-浮遊大陸基地1←浮遊大陸基地

小規模でお粗末な基地に見えるが、ガミラス基地特有の圧倒的なミサイル保有量はここでも堅持している。こんな辺鄙な場所の小基地にもそれなりの人員を配置出来るところにガミラスの国力を窺い知ることが出来る。

ヤマトの様子を探る任務は全翼式戦闘攻撃域が担いました。ヤマトは状況を知られる訳にはいかず、古代がコスモゼロを駆って出撃します。「ガミラス帝国、ガルマンガミラス帝国の艦載機の変遷」でも記しましたが、全翼式戦闘攻撃機は空戦能力が高く、古代機は先の戦闘での山本機同様に被弾して危機に陥ります。

しかし古代はジャングルを利用することで背後を取り何とか全翼式を撃墜します。全翼式は高性能機でありながら惜しいかな、その火力不足に泣きました。山本機も古代機も命中弾を受けても撃墜は免れたのはその為です。

もし、全翼式の火力が高ければ古代も山本も全翼式戦闘攻撃機相手に戦死していた訳です。この撃ち漏らしがガミラスに破滅をもたらすなどとは誰も夢にも思わなかったでしょう。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-浮遊大陸に墜落逆にコスモゼロの強力な機銃照射を浴びた全翼式の主翼は折れてしまいます。

←無事に着地したかに見えた全翼式であったが、酷いことに浮遊大陸の下の重力場に滑り落ちてしまった。


ヤマトの復旧作業は尋常じゃない程速く、この空中戦の間に修理を完了させてしまいます。ヤマトは七色星団の決戦でも戦闘中にレーダーの修理を完了させる程でした。この卓越したというよりは化け物染みたダメージコントロールこそがヤマトの強さの秘訣なのかも知れません。

偵察機が撃墜され、コスモゼロが着艦する様子を冥王星からモニタリング
していたシュルツはようやく総攻撃を命じます。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-美男司令総攻撃命令が出て、浮遊大陸基地内は慌しくなります。

←浮遊大陸基地司令官。
かなりの若手である。

この司令官はガミラスにおいてはかなり異質な存在です。


異質というのは「ミサイル連続発射用意、サイロ全開にしなさい!」という命令の口調です。ガミラス軍人らしからぬ丁寧かつオネエっぽさすら感じさせる言い様です。

若くして司令官を勤めるのですから能力はあるのでしょうが、若さゆえ気を遣うことが多々あるのでしょう。恐らく大ガミラス帝国は能力主義&成果主義を採っているのでしょうが、辺境地の小基地ですから兵士はハミ出し者の集団である可能性もあります。それがあの口調となって現れているのかも知れません。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-浮遊大陸基地ミサイル1ガミラス基地のミサイル発射口は普段は地下に隠匿されています。

←ガミラス特有の有機的フォルムをしたミサイル発射口から凄まじい量のミサイルがヤマトに向け発射された。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-自動姿勢制御ミサイルこのミサイルは量産されているにも拘らず複雑な構造をしている。

←自ら姿勢制御することが可能で軌道を変えることが出来る。しかし、自動追尾装置は付いていないのである。不思議なミサイルである。

無数のミサイルがヤマトに迫りますが、地球でのヤマト発進の時と同様に間一髪の差で取り逃がしてしまいます。正に歴史は繰り返されたわけです。

ヤマトに寸でのところで逃げられた浮遊大陸基地には悲劇が待っていました。先日行われた高校サッカー決勝を見ても感じましたが、勝敗を分けるのはほんの一瞬です。後1分こらえたならば優勝高は逆でした。

浮遊大陸基地は後10秒早く総攻撃をしていれば状況は全く異なっていたでしょう。シュルツは老獪で思慮深い反面、勝負処が分かっていません。そこが名将との決定的な違いなのでしょう。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-浮遊大陸と同一軌道沖田艦長は木星の大気圏からの脱出を図らずに島に浮遊大陸と同じ軌道にヤマトを乗せるように命じます。

この航海では後の航海と違い、艦長の重要性を認識出来ます。


ヤマトを浮遊大陸と同一軌道上に乗せた狙いは木星を1周し、浮遊大陸基地の攻撃を兼ねて波動砲の発射テストを行うというものでした。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-ヤマト中央作戦室作戦内容はメインスタッフを中央作戦室に集めて告げられました。併せて波動砲の仕組みも説明されています。

この中央作戦室は恐らく第二艦橋ではないかと思われます。


人類史上初のワープ航法に続き、今度は初めて波動砲を放つわけですが、波動砲の一撃でオーストラリア大陸とほぼ同じ大きさの浮遊大陸は崩壊します。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-ターゲットスコープ明度因みに波動砲のターゲットスコープのクロスゲージはペイントではなく、電影である。

この時、電影クロスゲージ明度は20であり、古代の顔を照らしている。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-波動砲初弾波動砲は浮遊大陸を吹き飛ばしたのではなく地盤そのものを破壊し崩壊させました。

この波動砲の初弾を見るとかなりの稲妻がほとばしっています。



波動砲が浮遊大陸に命中しても爆発は確認出来ず、浮遊大陸全体が稲妻に包まれながら地盤が崩壊していきました。そして崩壊した後に消滅しました。

波動砲は高エネルギーで「吹き飛ばす・貫通する・炸裂する」というよりは構造そのものを破壊する特性が強いのでしょうか。もしかしたら「」内の3つの特性を補強したのがハイパーデスラー砲なのかも知れません。

この波動砲の一撃で地球攻略の為の最前線基地は失われました。ガミラス初の拠点の喪失です。今回の戦闘は地球の戦略的反抗の開始と位置付けて良いでしょう。


---追加コラム【木星の大気と浮遊大陸】---

番組冒頭で木星についての説明があります。木星の大きさが述べられた後の説明が大変興味深いものとなっています。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-ヤマト木星大気へその説明とは「地表に固体があるかどうか分からない。あるとすれば液体水素のドロドロした中心部に金属化した水素があるのかも知れない。最上層の雲はアンモニアが渦巻き、その層の厚さは何千キロにも達している」というものです。

このメタンの雲(海)の密度と圧力はかなり高く、故に浮遊大陸は浮かんでいられるのでしょう。即ち浮遊大陸の下は大陸を支える程の高圧力となっており、その圧力はヤマトを押し潰せる程です。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-浮遊大陸とヤマト←浮遊大陸は南国の火山島を思わすような景観をしている。

太陽から遠く離れているものの高圧力のメタンの為に気温が高いのだろうか。



ヤマトは浮遊大陸に不時着すると直ちにアナライザーを艦外に出して大気組成を解析させますが、この時、森雪はアナライザーのことをロボちゃんと呼んでいます。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-浮遊大陸アナライザー大気組成は水蒸気おびただしく視界2m、メタン67%、炭酸ガス21%でした。

←炭酸飲料の中にいるかの様に泡がゆっくりと立ち上っている様子が見て取れる。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-ヤマト浮遊大陸ジャングル←ジャングルに覆われている浮遊大陸。

恐竜時代を思わせるシダ植物が確認出来るが、大気中に酸素は無く光合成とは違う生命活動をしているのに葉緑素を持っている。これらの植物?の正体は謎である。

浮遊大陸そのものも大変貴重なものなのに、これらの植物らしき生物の正体も分からぬまま浮遊大陸ごとヤマトの波動砲で消し飛んだことは大変惜しまれます。

宇宙戦艦ヤマトは宇宙史上にも残る数々の破壊行為を繰り返していますが、浮遊大陸とそのジャングルが最初の犠牲者となってしまいました。ヤマトは正しく悪魔の船です。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-許されないことをしたしかし、天才科学者の真田はその業の深さにいち早く気付き、「我々は許されないことをしたのではないか。我々はガミラスの基地を破壊すればそれで良かったはずだ」と述べました。



古代は波動砲の威力にただ唖然としていただけですから、真田の冷静さと良識には感心させられます。沖田艦長の代理や跡継ぎは真田で良かったのではないかという疑念が湧いて仕様がありません。恐らく真田は沖田艦長を越えられる存在なのではないでしょうか。

デザリアムでサーシャがいるから波動砲の引き金引くのヤダい!と駄々をこねる古代と代われ!と声を荒げる真田を見て疑念は確信へと変わりました。

因みに古代はサーシャの顔すらつい先程まで知らなかった叔父で、真田はサーシャの育ての親です。真田の方が公私混同してもおかしくはない関係と状況であったのに、古代と違い地球の為に私情を捨てて見せました。


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