大ガミラス帝国が地球攻略に乗り出し、宇宙戦艦ヤマトが発進した時、丁度ガミラスは技術革新の過渡期であったと「宇宙戦艦ヤマト世界の技術革新の速度【前編】」で述べました。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-ガミラスパトロール大ガミラス帝国の前世代の旧式艦は円盤型であったと推測されます。それが十字型高速空母とタイタン上空に現れたガミラスパトロール艦でしょう。
←ガミラスパトロール艦はこの後確認されていないので、一線から退いたものと思われます。

これに対し、現世代は紡錘状へと大幅に姿を変えています。第一世代地球防衛艦隊を葬った所謂ガミラス艦と呼ばれる駆逐艦もここに入ります。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-シュルツ艦正面1それだけでなく、冥王星前線基地艦隊旗艦のシュルツ艦も同じく紡錘状の現世代であることが分かります。

正面の開口部はガルマンガミラス帝国中型戦闘艦と同じ形状であり、設計思想を部分的に本艦より踏襲しているのかも知れません。

またデスラー総統の座乗艦であるデスラー艦もこの世代に入ります。正しくガミラス艦隊の主力を成すもので、地球から見たガミラス艦艇とはこの世代を指します。

しかし、大ガミラス帝国の主戦場は、母星のある大小マゼラン星雲であり、科学力、軍事力共に高い敵対勢力が存在しているようです。ルビー、サファイヤ、ダイヤ戦線等で激戦を繰り広げていることからも間違いないでしょう。

地球の様に主戦場から遠く離れ、また科学力、軍事力共に低い相手には旧式の部隊をあてがっておき、新鋭艦隊は激戦区に投入することは至極当然であり、事実ドメル将軍が上記戦線から召集した艦艇は明らかに最新鋭艦でありました。

この新世代の艦艇の特徴は四角い箱型の形状となっていることでしょう。三段空母、戦闘空母共にそうです。戦闘空母の場合は飛行甲板下に円柱を二つ並列に並べた格好になっていますが、その舷側にバルジがあります。

しかし、ドメル将軍がドメル艦隊を編成する前に座乗艦としていた戦艦ドメラーズⅢ世も最新鋭艦でした。正式名称は改ガミラス一等宇宙戦闘艦と言います。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-ドメラーズⅢ世1このドメラーズⅢ世も扁平な四角形をしており、戦闘空母よりも大きく舷側にバルジが設けられています。この形状はガルマンガミラス艦艇に似ています。いや、同じと言って良い位です。



ガミラス艦艇から大幅に姿形の変わった感のあるガルマンガミラス艦艇。その過渡期に当る艦艇がこのドメラーズⅢ世ではないかと思われます。本艦の設計思想を踏襲する形でガルマンガミラス艦艇が建造されたのでしょう。

ドメラーズⅢ世は大ガミラス帝国の中では破格の巨躯を誇っていました。
故にこの設計思想を受け継いだガルマンガミラス艦艇も得てして大型化されています。最も戦艦を主体とするボラー連邦に対抗する必要性に迫られたことも勿論ありますが。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-ガルマンガミラス駆逐艦旧ガミラス艦隊から随時新型艦に刷新されていくガルマンガミラス帝国艦隊。その主力を担ったのが新型駆逐艦です。駆逐艦とはいえ、従来の戦艦クラスの大きさを誇る。船体は四角いものの舷側にバルジは見られない。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-ガルマン駆逐艦回転砲塔ガルマンガミラス駆逐艦は量産艦とは思えぬほどの充実した武装が施されています。先ず目に付くのが主砲である回転砲塔です。

回転砲塔は白色彗星帝国からの技術供与であることは有名な話です。

ガルマンガミラス帝国は本兵装が速射性に優れ、対空砲火としても利用出来るものの、その反面火力不足であることを認識しており、それを担保する形で様々な兵装を追加装備したのかも知れません。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-ガルマン駆逐艦固定砲塔2回転砲塔の後方に装備された二連装固定砲塔。広角に放てる回転砲塔とは対照的に狙える範囲が限られている反面、火力に優れていると思われます。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-バース星艦隊被弾ガルマンガミラス駆逐艦の固定砲塔の直撃を受け、次々と轟沈してゆくバース星艦隊B型戦艦。

旧式のバース星艦隊では全くガルマンガミラス駆逐艦に歯が立たなかった。


ガルマンガミラス駆逐艦はこの他、実弾兵装も充実しており、駆逐艦らしく砲雷撃戦も得意としている様です。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-ガルマン駆逐艦艦首魚雷地球の基地があるα星第4惑星に対し、衛星軌道上から艦首魚雷攻撃を敢行しているガルマンガミラス駆逐艦。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-ガルマン駆逐艦ミサイル固定砲塔の下はミサイル発射管となっている。

このミサイルはマルチ仕様となっており、対空兵装としても使用出来る。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-ガルマンガミラス駆逐艦対空砲火対空砲も舷側に装備されている。普段は格納されており、使用時にせり出してくる。

パルスレーザーよりかなり口径は大きく、無砲身フェザー砲の名残なのかも知れない。故に射程はパルスレーザーより長い。ハズ・・・

と上記の様にガルマンガミラス駆逐艦は多種多様な兵装が施されており、ガルマンガミラス帝国の国力と技術力の高さが窺えます。

以前、「大ガミラス帝国の駆逐艦」でガミラス駆逐型デストロイヤー艦は小型の駆逐艦であるものの、対大型艦対策として、艦首舷側(目玉状の構造物)に決戦兵器を搭載しており、この設計思想はガルマンガミラス駆逐艦に受け継がれていると述べました。

思えば、ガミラス駆逐型デストロイヤー艦は極めて小型でありながら、兵装は豊富でした。艦隊の主力を担う駆逐艦に過剰ともいえる多種多様な兵装を搭載することは伝統的思想なのかも知れません。勿論、ガミラスが執る戦略、戦術が多分に影響もしているのでしょう。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-ガルマンガミラス駆逐艦高圧直撃砲1先述のガルマンガミラス駆逐艦に受け継がれた決戦兵器とは艦首上部に装備された高圧直撃砲です。これは普段は船体に格納されており、使用時に甲板下からせり上がって来ます。



残念ながら未使用である為、詳細は不明ですが、ボラー砲や彗星帝国の衝撃砲より口径がかなり大きい為、連射性を犠牲にする代わりに出力を高くしているのかも知れません。

また、ボラー砲や衝撃砲と違い、砲塔が旋回出来るので乱戦の中でも使用出来そうです。実際にダゴン艦隊がヤマトの至近距離から発射準備に入りました。残念ながら使用する前にヤマトが常識外れのキリモミを敢行してしまい、タイミングを逸してしまいました。

このガルマンガミラス駆逐艦はかなりの高性能艦であると感じさせるものの、宇宙戦艦ヤマトを相手にしてしまい、他の有力星間国家艦隊同様、血祭りに挙げられるのでした。なので誤解され勝ちですが、艦隊主力を担う量産艦にしてはかなり凝った造り方が成されています。

この様な多機能的な艦を苦も無く量産出来る辺りがガルマンガミラス帝国の底力であり、ボラー連邦相手に優勢に戦いを進めた一因でもあるのでしょう。


---ガミラス戦艦とガルマンガミラス艦艇の艦橋内部---

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-シュルツ艦艦橋内1大ガミラス帝国の誇る大型戦艦であるシュルツ艦の艦橋内。独特の形をした窓にガミラス特有の丸型の計器群が無数に取り付けられている。

ガミラスの都市群と同様に極めて有機的なフォルムをしている。

ガミラス艦艇は得てして司令官は立っていることが多く、座席自体設けられていないことが殆どである。艦長席にデータを集めるという形式を採らず、自ら移動したり、報告をさせたりして状況を把握する方式を採っている。

故に各自が移動し易いようにフラットな構造となっており、声の届くような配置がなされています。もちろん戦闘中は拡声器を付けていると思われます。

ガミラス駆逐型デストロイヤー艦内はガミラスグリーンでしたが、シュルツ艦の内部は見ての通り紫色にカラーリングしてあります。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-ドメラーズⅢ世艦橋内1こちらはガミラス新鋭艦ドメラーズⅢ世の艦橋内。

珍しく司令官であるドメル将軍が座っているが、やはり専用卓はない。右側にヤマトの次元羅針盤に似たドーム状の構造物があり、優れた索敵・調査分析能力を持っていることが窺える。

ドメラーズⅢ世がというよりは、ドメル将軍が副官に報告させる方式を採っているように思われます。

紫色のカラーリングに有機的なフォルムはシュルツ艦と同じであります。戦艦内部は紫に統一されているのかも知れません。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-ガルマン駆逐艦艦橋内一方、ガルマンガミラス艦艇になると外見だけでなく、艦橋内の仕様も大きく変更されているのが分かる。

←ガルマンガミラス駆逐艦の艦橋内。艦長が席を立って移動することはなく、有機的なフォルムをした計器類も減っている。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-ガルマンガミラス駆逐艦艦橋内2←ガルマンガミラス駆逐艦内部。

艦橋内の天井が格段に高くなっていることが分かる。恐らく大型モニターに映し出すことで状況を視覚的に把握することが出来るのであろう。

もちろん音響設備も充実している為、移動する必要もないのでしょう。ガルマンガミラス艦艇は艦長席が一段高くなっており、フラットな構造から高低差のある作りへと変更されていることが分かります。

更に有機的フォルムから無機質なフォルムへと雰囲気がガラリと変わっていることも確認出来ます。

このガミラス艦艇とガルマンガミラス艦艇における差異は恐らくガミラス人とガルマン人の特性の違いにより生まれたものだと思われます。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-新型デスラー艦総統スペースそんな中、新型デスラー艦の艦橋内はガミラス色が残されているのでした。ガルマンガミラス艦艇と同じく、高低差がありフラットな作りではなくなったものの、有機的な丸型計器類が確認できます。
また座席を使用せず、従来通り立った状態で指揮を執りました。

絶対的君主たるデスラー総統にスタイルを変えさせる訳にはいきませんので当然の仕様といえます。

因みに新型デスラー艦はガルマンガミラス帝国の旗艦であるので、頻繁に改装が行われ、常に最新の装備が付与されているようである。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-新型デスラー艦艦橋内1←シャルバート宙域での新型デスラー艦の艦橋内。

従来のデスラー艦と比べ格段に広くなっているのが分かる。かなりの高低差があることも見て取れる。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-新型デスラー艦艦橋内2←ゼスパーゼとの決戦時の新型デスラー艦の艦橋内。前方が丸く弧を描いている。

窪みに見える座席の小ささから、かなりの距離があることが分かる。



それにしても大型モニターでのベムラーゼ首相のドアップは大変キツい。
オエェ~(汗)。魅力ゼロである。この憎たらしい顔を見たからこそ、デスラー総統のあの名言が飛び出したのであろう。

「あなたのお葬式は何宗で出せば良いのかな?ベムラーゼ君・・・」この宇宙戦艦ヤマトシリーズを代表する名言は、超高性能大型モニターが寄与するところが大きかったと推測されます。恐らく毛穴は勿論のこと、鼻毛まで漏らさず鮮明に映し出されていたのかもしれない・・・


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