喜劇 眼の前旅館 -62ページ目

喜劇 眼の前旅館

短歌のブログ

開始17:44

中で目をあけているとは知りながら話しかけずに毛布を眺める
肉屋から骨だけ買いに自転車で籠には菊を束から解いて
抜け道にあんなに竹がはえていてどうしたらいい? と笑顔で訊かれる
寝顔にも笑顔があると気づくのはこんな夜だし布団が古い
のしかかる動物に手があることがわかっただけであきらめるだろう

終了18:17
開始20:39

たしかめに降りてゆくたび階段は頭のなかで月光を弾く
血がとまる針の上がったレコードのように夢から目覚めたように
つららから目をはなせない女たちから聞き取ったかえるのレシピ
手相でも見にいく夜の砂浜へそこにだれかはいると信じて
戸をたたくあれは雨音こえがするあれは言葉をおぼえたケトル

終了21:18