とび抜けて顔の青いようこ(1)街はあかるい窓が照らす貸自転車のゆがんだ籠いっぱいの蛇口Tシャツの胸しろく汚して魘されている姉をみんなに見えるように灰皿のようにつめたい手があればわたしたちであるひつようはないヘアブラシに人を撲ったあとのある機嫌はかつて損ねたまんまで「ようこ。啜るのはやめなさい」声の穴。「ようこ。行きがかりの否定を続けなさい」