自分でいうのもなんだが、私は歌会などでの戦績?は悪くないほうです。
それはたぶん、私の歌にはハッタリが効いているせいだと思うのですね。
ここが取り得ですから。ここを見てください。ここですよここ。というのを前面に押し出しがちな作風、であるわけです。それが功を奏するのだと思う。
いっぽう、私は連作が苦手というか、本当のところどうつくったらいいか分からないまま、新人賞の応募に際しては、苦心してどうにか手さぐりで並べています。
並んだ。連作になった。というたしかな手ごたえが持てたことは、まだ一度もありません。
このふたつの事実には、どうやら相関関係があるようです。
ハッタリの効いた歌は、たくさん並ぶとハッタリが衝突して打ち消しあい、ハッタリの効果は消えてしまう。効果の消えたハッタリは、ただうるさいだけで「これはハッタリなのです」という事実だけしか知らせないのです。
しかし私はハッタリを手放して歌はつくれない。どんなハッタリをかますか、というのが作歌の方法と結びついた動機となってしまっている。
一体どうしたらよいものか。