ご無沙汰しております。東京大学大学院農学生命科学研究科松林です。
このブログも長らく放置してしまいましたが、以後更新頻度を上げていきますので今後もよろしくお願いします!

今回はショートトリップの報告をさせて頂きます。去る2010年5月8日~9日、多摩川の源流、山梨県小菅村に行ってきました!



~初日~
この日は東京発→小菅村役場にてお話を聞く→ワサビ田見学→交流会という行程でした。

朝、初日から参加の10人は朝8時45分に渋谷に集合し、レンタカーで小菅へ。車で数時間移動し、山梨県に入ったところで深城ダムなるダムがあったため、昼食をとることも兼ねて立ち寄ることに↓
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このダムには計画していたわけでもなくふらっと立ち寄っただけでしたが、皆さんダムに興味津々でした↓
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さすが水勉強会といったところです。


小菅村役場では、役場の方に水源管理に関してのお話を聞くことができました↓
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印象的だったのは水源涵養林の管理についてです。多摩川にきれいな水を流すため、森林には延べ700kmもの巡視道が作られ、小菅村の面積5200haのうち1622haは東京都が買収しているそうです。東京都水道局の支払う管理費は年間12億円にもなるとのことで、きれいな水を手に入れる大変さを改めて実感しました。


その後、「多摩源流大学」の方にワサビ田を案内して頂きました。「多摩源流大学」とは、東京農大の「多摩川源流域における地域再生と農環境教育」という取組のこと(詳細:http://www.nodai.ac.jp/gp/gendai/index.html)で、ワサビ田には東京農大の学生も実習に来ていました↓
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その後は温泉に入り、旅館にて交流会が開かれました↓
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お酒を飲みながらの水トークでメンバー内での親睦も深まりましたが、昼間ワサビ田にいた東京農大生とも交流ができ、とてもよい経験となりました。



~二日目~
この日は多摩川源流への旅→東京帰という行程でした。

前日の疲れも抜けきらぬまま6時に起床→朝食→源流へ向け出発という少々タイトなスケジュールでしたが、それでも元気よく源流へ向け出発!
案内して下さった多摩川源流研究所中村所長は所々で休憩を挟みながら、その度に小菅村や多摩源流に関する知識を惜しげなく話して下さいました↓
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大変お世話になりました。


道中には木がかじられたような後が多く見られました↓
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これはシカによるもので、皮を食べられた木は死んでしまうため、食害は森林管理をする上で大きな問題となっているそうです。


歩くこと約2時間、開けた場所に↓
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そこにはこんなものがありました↓
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これは3つ川の水系の境目を示す分水嶺で、この地点を境に水が多摩川・富士川・荒川にそれぞれ流れて行きます。源流の地ならではのものですね。


そしてさらに歩いていくと、遂にこのトリップの最大の目的、多摩川最初の一滴が見られる場所、「水干」に到着しました!↓
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雨が降った翌日などであればこの石の隙間から垂れる最初の一滴が見られるそうなのですが、残念ながら晴れの続いた今回は見ることができませんでした。

しかしその直下にはまだ川幅50cmほどの多摩川が流れていました↓
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ここでは人が跨ぐこともできます↓
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「この多摩川はまだ小さな川だが、河口では大海へと流れ込む一級河川となる。オレもまだささやかに流れる小川かもしれないがアメリカから帰る頃には流域の水を一手に担う大河になるんだ。」このポーズにはそんなメッセージが込められているのでしょう。水勉強会のご意見番山崎さん、アメリカでも頑張ってください!


そしていよいよトリップも大詰め。最後は頂上までの見たこともないような坂を一気に駆け上がりました(写真は降りるときですが)↓
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この日は天気も良く頂上は絶景↓
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めったに見られないと言う富士山まで見ることができました↓
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下山には慎重さを要しましたが、その後大きなトラブルもなく東京に帰ることができました。


今回のトリップでは様々な方のお世話になり、無事に旅を終えることができました。小菅村役場の方、源流大学の方、東京農大の方、源流研究所の方、旅館の方等、関わって頂いた方々に改めて感謝申し上げます。

個人的にも非常に楽しい旅でした。また水勉強会でこのような企画をしていければと思います。

それでは。

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