有機農業の推進を訴える保田茂氏
有機農業への関心を高め、実践者の拡大を図ろうと六日、吉賀町六日市の基幹集落センターで有機農業塾があり、約四十人が講演に耳を傾けた。
同塾では最初に兵庫県農漁村社会研究所代表の保田茂氏が「いま有機農業の求められる理由と地域農業の未来」と題して講演。
保田氏は「約三十年前の化学物質による母乳汚染、化学肥料の使いすぎによる食の危機が有機農業に目を向けさせた」とし、農薬散布が生物や環境に与える悪影響、農産物の残留農薬の危険性を説明した。
続いて日本の食料自給率の低さや今後の世界人口の伸びをもとに「食を支える農業は絶対必要で、次の世代を守り、環境を守る有機農業を推進しよう」と訴えた。
この後、兵庫県丹波市で有機農業に取り組む橋本慎司氏が「国際的な有機農業の流れと今後の日本の有機農業」と題し講演した。同塾は来年三月までにさらに三人の講師が講演する。
山陰中央新聞