先日,とあるレコーディングスタジオにお邪魔させていただいた。
秋に計画している録音のためである。
いきなり知らない場所で,知らない人とものを創るという気にはなれない。
それは,これはボクの一部です,というものを創るからゆえだ。
ところで,道に迷わない,地図に強いボクが(地図好き)
徒歩数分のところを約30分かけても辿り着かなかった場所である。
こちらから見つけるどころか,
電話してボクここに居ますと言って見つけてもらったくらいだ。
そんな風にして通していただいた希少な場所。
とても緊張しながら挨拶をかわして,参考音源を試聴してもらう。
1年も前の録音,久しぶりに聴くこと以上に新たな発見がある。
スタジオとうちのオーディオの格の違いと,
自分の1年の成長(あるいは変化)の両方を感じる。
かごめかごめのアレンジ音源の前半を聴いていただきながら,
気のせいかもしれないが,これ自分でやったのか?すごいな。
と一瞬小声で発せられた気がする。そういうことにする。
とてもじゃないが,自分のものを客観的に判断することは出来ない。
次の言葉が気になるところで,
こういうムードを出せたらいいのかな?この録音の空気間は好きかどうか?
と参考に音源を流してくれた。
それがチェロのイントロから入る昔よく聴いた音源だった。
永らく聴いてなかったけど,そういえば音・人・旅【おとなたび】を始める頃,
とても好きだった音源。
繋がった!
このダークでありながら透明感のある空間,
ボクの主観では暗いのではない,透明感といってもECM系のそれではない,
日本の土の匂いというか,水の匂いというか,
そういう類の雰囲気で仕上げたいと思っている。
ストライクだった。
終盤,スタジオを紹介していただいた村尾コージさんが来てくださって,
とてもリラックスできた。
この方のこういう類のパワーにいつも勇気がもてることに感謝。
帰路,お会いしたエンジニアの方になんと家まで送っていただきながら,
音楽以外の話がたくさん出来たことがなにより良かった。
それもストライク。
人柄と時間に感謝。
あとワンストライクで次のステップだ。
またいつか。