マヤ文明の「入れ子ピラミッド」、内部に第3のピラミッドを発見(11/17)

メキシコのユカタン半島にあるマヤ文明の遺跡チチェンイツァで、2重のピラミッドの内部に隠されたもう1つのピラミッドが発見された。

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メキシコ東部にあるククルカンピラミッドの内部に第3のピラミッドがあることが分かり、ピラミッド全体が「ロシアの入れ子人形」のような構造になっていることが明らかになった。専門家らが16日、発表した。

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同国ユカタン州に位置するマヤ文明のチチェン・イッツァ遺跡にある高さ30メートルのピラミッドは、その内部に高さ20メートルの別のピラミッドを包み込むような構造になっていることが知られていたが、今回さらにその内部に高さ10メートルのピラミッドがあることが分かった。

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今回の発見は、「エル・カスティージョ(スペイン語で『城』の意)」として知られるこのピラミッドが3段階を経て建設されたことを示唆するものだ。

プロジェクトリーダーを務めるメキシコ国立自治大学の地球物理学の研究者レネ・チャベス・セグロ氏は、「ロシアの入れ子の人形のようだ。大きいものの下に別のものがあり、その下にまた別のものがある」と語った。

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国立人類学歴史学研究所(INAH)の専門家デニス・アルゴテ氏によると、各構造物が入れ子状態になっている理由は、構造物の劣化や指導者の交替などいくつか考えられるという。

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最小ピラミッドの存在は、構造物を破損させることなく内部に光を当てて観察する非侵襲的な技術を使った調査で明らかになった。

アルゴテ氏は、今回の発見によって、メキシコ中部から来た人々の影響を受ける前の本来のマヤ文明についての解明が進むかもしれないと期待を寄せている。(AFP)