ラピュタ03
        「天空の城ラピュタ」より
アトランティス文明をイメージしたとも言われています。

≪円盤旅行(オフィル星編③)≫(青字は少年ペドリゥート)

取り立てて誰も僕たちに注意を向ける人はいなかった。たいてい褐色の肌をしていて、痩せていて、腰の幅は狭く、高くまっすぐな肩をしていた。中にはアミのようなベルトをしている人もいた。みんな、物静かな落ち着いた感じで、とっても親切そうに見えた。

深い精神性を感じさせる大きな輝いた目は、ダイヤモンドのように両端が吊り上がっていた。東洋人のそれというよりも、むしろエジプトの絵画に出てくるような感じだった。

アトランティス

「彼らは、エジプト人、インカ人、マヤ人、ギリシャ人などの先祖なんだよ・・・。 そして、それらの地球の文明はアトランティス文明の残骸であり、彼らはその直系の子孫なんだ。」・・とアミは説明してくれた。

(過去記事)アトランティスの心と【ハトホルの秘儀】
うるう年、そして今日から3月です

(アトランティス!あの海に沈んだという大陸のこと?僕は伝説かと思っていたよ)

「地球のほとんどの伝説の方が、君たちが現実と思い込んで生きている。暗い陰気な眠った現実よりもずっとリアルなんだよ・・」

たいていみな、一人でなく何人かのグループで歩いていた。お互いにおしゃべりしながら腕や肩を組んだり、手をつないだり、また出会った時や別れる時など、大変愛らしい仕草をし、とても明るく陽気で、つまらない取り越し苦労などしていないように見えた。

「前にも言ったろう。彼らは先々のことを色々想像して、思い悩んだりなんかしないんだよ。ただ、この今を充実させることを、まず心がけているんだ。君にも学んで欲しいね。」

(どうしてみんな、あんなに嬉しそうなの?)

「生きていることを楽しんでいるからさ。」

(でも、問題はかかえていないの?)

物事を問題としてとらえるのではなくて、乗り越えるための自分自身への挑戦として解釈しているんだよ。だから、ここではみんな元気なんだ。」

アトランティス01

(じゃ、考えるということの他に何があるの?)

「知覚することだよ。見えるもの、聞こえるものに喜びを感じること。手で触れること、自覚して呼吸すること、嗅ぐこと、味覚を味わうこと、たった今の現在を満喫することだよ。君は今、この瞬間、幸せかい?」

(わかんない・・)

「ちょっとでいいから、考えることをやめてごらん。ずっと幸せになれるよ。君は今、宇宙船の中にいて、地球から何光年も離れた惑星にいる。そして、アトランティス文明の子孫の住んでいる進んだ世界をここから眺めているんだ。バカなことを質問する前に目を大きく開いて周囲をよく見てごらん。この今という大切な瞬間をムダにしてはダメだよ。」

(じゃ、思考は何にも役に立たないってこと?)

「やれやれ、地球人の典型的な結論の出し方だ!もし最高でないなら最悪、白くなければなんとしても黒でなくてはならない。完璧でないなら極悪人、神でないなら悪魔とくる。全く極端論もいいところだ!!もちろん、思考は役に立つよ。考えることをやめたら植物と同じだよ。だけど、思考は人間の持ってる最高の財産じゃないんだよ。

(じゃ、一体なんなの?楽しむこと?)

「楽しむためには楽しんでいるということに気が付くことが必要だ。」

(気が付くこということは、考えることとは違うことなの?)

「ちがう。気が付くということは意識であって、それは思考よりも上なんだよ。

(じゃ、意識が最高だ。)

気づき

「ちがうね。ひとつ例を出してみるよ。気に入った音楽もあれば、気に入らない音楽もある。好きということは一つの愛の形だ。愛がなければ楽しみもない。意識がなくても同じだ。思考は人間の持っている可能性の中で3番目に位置する。第一位は愛が占める・・。我々は全てを愛するように心がけている。愛をもって生きる方がずっと楽しく生きられるんだよ。君は月が好きでなかったね。でも、僕は好きだ。だから、君より余計に楽しんでいるし、より幸せなんだよ。」

(じゃ、愛が人間の持ってる可能性の最高のものだ。地球ではみんな知っているの?)

「地球じゃ、思考こそが最高だと思っている。つまり、やっと第三位のレベルにいる。だから、よく考える人の事を賢者とか物知りって言うんだ。」

(どうして、こんな単純なことがわからないんだろう?)

「なぜなら、二つあるうちのたった一つの脳しか使わないからだ。思考では愛を味わうことはできない。感情は思考とは異なったものだ。でも、中には感情とは何か原始的なものでそれを思考にとって代わられるべきだという考えをもつ人もいて、戦争やテロ行為や汚職、自然破壊を正当化する理論を作り上げてしまっている。今、地球はそのとてもインテリな考え、その素晴らしい理論のお蔭で消滅の危機にさらされているんだよ。

(アミ、君の言うとおりだ。地球じゃ物事を全く逆に考えている)

「アミ 小さな宇宙人:エンリオ・バリオス 著」(徳間書店)より

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