こんにちは、キャンベルです。
今日は、「高評価続出」と噂の日本映画「国宝」を見てきたので感想を綴ります。
まず、簡単なストーリーは・・・
「任侠の一門に生まれた喜久雄(吉沢亮)は、歌舞伎役者の花井半二郎(渡辺謙)に役者としての才能を見いだされて、歌舞伎の道に。半二郎の息子・俊介(横浜流星)とともに「女形」になり、世襲という壁を「芸」を磨くことで乗り越えようとする。」
といった内容でした。
公開されて少したっていますが、都内の映画館は満員でした。
さて、この映画を見た直後の感想は・・。
“吉沢亮さんが、日本アカデミー賞主演男優賞まちがいなし!
歌舞伎の人気演目を、ふたりの旬な俳優が華麗に演じる姿は、歌舞伎ファンでもそうでなくても一見の価値あり!
「惜しい」と思ったところもあるけれど、今年を代表する「邦画」であるのは確か。”
という感じでした。
この作品の個人的な白眉は、なんといっても“二人の女形”が演じる、歌舞伎の舞台シーンです。
吉沢亮&横浜流星という人気俳優が、イチから歌舞伎を勉強し、歌舞伎役者として歌舞伎を演じるという驚異。そのうえで、役としての感情も芝居にこめている。それって、たとえば「天才ピアニスト役」を演じる俳優が、ベートーベンの難曲をプロのテクニックで弾きこなしながら、さらに演奏中に「自分の役としての葛藤を演じる」、というようなことかなと。
それも、歌舞伎の名作として知られる5作品を演じる。なかでも、「二人道成寺」「曽根崎心中」「鷺娘」は素晴らしかった。「アデル、ブルーは熱い色」の撮影監督ソフィアン・エル・ファニが手がける華やかな映像がまた美しいので、音響や映像のいい映画館で見るほど満足度が高い作品だと思います。また、冒頭の料亭や稽古場のセットなど、種田陽平さんによる美術がまた味わいがあって、お芝居のリアルさを支えていました。衣装のひきぬきシーンなど、歌舞伎の舞台裏を見ることができるのも楽しかった。
そしてもちろん主演の、吉沢亮さん・・!
特に、喜久雄が主役に大抜擢されて「化粧をしながら震える」シーンは泣けました。そして、「曽根崎心中」。この映画はクローズアップが多いのですけど、特にこのシーンの吉沢さんの表情には胸をうつものがありましたね。個人的に、吉沢さんは「東京リベンジャーズ」「キングダム」を見ていて、「華のある役者さんだな~」と思っていたのですけど、今回はそんな吉沢さんが「歌舞伎という歴史ある伝統芸能を演じることに命を削る覚悟」をみせてくれた。もちろん、俊介役の横浜流星さんも熱演だし、渡辺謙さんも素晴らしい演技でした。ほかにも、寺島しのぶさんや田中泯さんとか、ほかのキャストも名優ぞろい。少年時代の喜久雄を演じた黒川想矢くん(「怪物」の子)も、見事に期待に応えていて、全体的に大河ドラマに出演している人が多い印象でした。
ただ、個人的には残念なところも・・。(ここからネタバレあり。未見の方はご注意を。)
それは、後半のドラマパートです。お話時代が壮大で、どんどん年代が飛ぶので、登場人物たちの心情を丁寧に描き切れていない感じがしたんです。たとえば、後に俊介の妻になる福田春江(高畑充希)の話。喜久雄の彼女だったのに、「いきなり、なぜ俊介と?」と、思った人は多いのでは? あと、カメラマンになった娘が「人間国宝」になった喜久雄に語りかけるシーンでは、「演技が国宝級だから父親を許しちゃうの?」と、疑問。ほかにも、歌舞伎界をほされた喜久雄は突然、万菊さんに呼び戻されるけど、その理由が示されないので、少しご都合主義っぽい気がして・・。(ただ、ここでもっとエピソードを加えると、上映時間が4時間になっちゃう💦)
そんなわけで、最終的に喜久雄は「人間国宝」になるけれど、そこにいきついた彼の万感の想いが、今一つ薄かったかなあ~。でも、その後に登場する「鷺娘」が圧巻なので、正直、そんなモヤモヤは吹き飛んでいきます。ただ、役者さんたちの熱演が凄まじいだけに、これらの点がよけいに「惜しい」と感じましたね。(これって原作ではどうなっているんだろう?というか、原作が読みたい!)
とはいえ、全体としては、役者の熱量と歌舞伎愛に溢れた人間ドラマの力作。
上映後はお客さんたちが、「吉沢君、良かった~。歌舞伎が見たくなった~。」と口々に称えていました。
個人的に点数をつけるなら、85点。今週末も友人を誘って、また見に行く予定です♪
~最後までお読みくださり、ありがとうございました。

