当然だけど彼から電話はない。
玄関に荷物がひとつ残されていた。
自分のものとすぐに気付くはずなのに。
どういうつもり?

彼とまだ友達だったころ、落ち込んでいる私を抱き締めてくれたことがあった。
彼の腕の中で頭のなかに不思議なイメージが浮かんだ。
足跡ひとつない真っ白な雪原に私がいる。
とても静かだ。
雪なのにぜんぜん寒くない。
むしろあったかくて、やさしい気持ちになる。

この人は今までこんなきれいな場所をひとり守ってきたんだなと思った。

彼に愛される人は幸せになると思った。

あの時に私は彼を好きになったのかもしれない。

この恋をダメにしたのは私だ。
とてもとても悲しい。
もうすぐ彼がうちに来るそうだ。うちにある荷物を取りに。
顔を合わさないように玄関に荷物をまとめておいて欲しいとのこと。

洗濯物の中に彼の服や下着があった。それだけ避けることもできたけれど、私のものと一緒に洗濯した。
この期に及んで別れる男のパンツを洗う私って、なんなんだ。。

最後は顔も合わさず、言葉も交わさずに終わってしまうようだ。
別れ際に付き合っていた人の本質を見るとしたら、彼も私も自分勝手で子供じみていて弱虫だったんだな。

それでも日常はやってくる。
ありがたいような。

ほとんど眠れず頭がぼぅっとする。
まぶたが重い。
強い日差しでめまいがする。

体調悪い。。