☆「万葉古道」を尋ねて交流・別れ・流浪/136 はるかな葛城/上 大陸からの先端技術、集積/奈良

 

 

奈良盆地の南西に横たわる金剛山(1125メートル)、葛城山(960メートル)は、盆地内のほとんどの所から重厚な姿が望める。古くには二つの山をまとめて「葛城山」と呼んでいた。葛城山の北側にある二上山(雄岳517メートル、雌岳474メートル)も、686年に謀反の疑いで大津皇子が処刑された後、姉の大伯(おおくの)皇女(ひめみこ)が作った次の歌の題詞では「葛城の二上山」だ。

うつそみ(この世)の 人なる我や 明日よりは 二上山を 弟(いろせ)と我が見む(巻二 165

(5月14日(火)毎日新聞朝刊〈一部抜粋〉)