ロジャー・フェデラーは1日に12時間もの睡眠を取らないとラケットがとたんに振れなくなる
ウサイン・ボルトは毎晩8~10時間の睡眠を欠かさないといいます
リカバリーにおいて、睡眠の位置づけは非常にわかりやすく、重要な基盤であることは疑いようがありません
今日はそんなプロ選手の睡眠から、リカバリーの話をします
ボクは、何度も労働と休息のバランスが大切dだといいますが、いったいどれくらいの比率で”対等”といえるのでしょうか
毎日ハードな練習を行うプロスポーツ選手にとって、”競技時間”は休息を取る指標の1つにすぎません。
リハビリを行う時も、患者さんに提案するプログラムは主に”時間”、”回数”、”強度”、”運動方法”の4つの視点から考えます。
アマチュア選手であれば、取れる”時間”が少ない分、”回数”や”強度”によって負荷を調整することができますが
そのすべての項目でハードな試合や練習を常に行うプロ選手にとって、それは調整するという概念と別に考えるものです
だからこそ、いかに”リカバリー”を図るかという話は、かれらの競技人生を変えてしまうぐらい重要になりえます
労働と休息のバランスを考える上で、面白い例があります
全工程23日、うち21日を毎日200㎞近く走る自転車ロードレースの最高峰ツールドフランスです
彼らは毎日4~6時間もの競技を集団として密着し、ライバルと競り合います。長い競技時間に加えて、翌日、翌々日と連続する競技性はリカバリーの重要性を飛躍的に高めます。
レース中の彼らの生活は非常に単調です。
朝起き、レースの準備をし、レースを走り、完走後にクールダウンをおこない、ドーピング検査を受け、次のレース会場に近いホテルへ直行し、マッサージを受け、就寝する。これがほぼ20日以上続きます。
23日の長い工程ではあるものの、彼らが使える時間から見た比率は”労働4日分に対して、休息19日分”となります。
勿論、睡眠だけが休息ではありません。
栄養補給やマッサージ、リカバリースーツといった様々なものを彼らは自らの価値観で選択し、使用します
しかし約1:5の比率があるにもかかわらず、選手たちは過酷なレースの中で次々にリタイヤし、残った選手も過大な疲労を蓄積させていきます
ボクと同じように、チームにいるトレーナーは各選手の状態を読み取り、そのバランスを非常にシビアな目線で管理していく(管理するように促す)ことが求められます
初めに書いたように、労働と休息のバランスは決して、対等ではないことが伝わったでしょうか
次は、あなたに置き換えて考えられるステップになります
また読んで下さい!