『もう逢いたくない?』という僕の問いかけに、
『揺れている』という彼女の返事。
僕はとにかく彼女に逢いに行く事にしました。
・・・といっても、これまで彼女の家に行った事はありません。
外でデートしていた時は、いつも彼女の自宅近くの公園で別れていましたし、“愛の巣”のアパートを借りてからは彼女がこちらに来るばかりで、何度か『貴女の家にも遊びに行きたい』と言っても、
『散らかってるから』とか『家はずっと男子禁制だから』とか言って、頑なに拒まれてきました。
住所は知っていましたし、大体の場所も聞いて知っていましたので、以前デート後にいつも別れを惜しんでいた公園に着いてからメールをしました。
「実は今、○○公園に来てしまってる」
「ごめんなさい。本当に体調が悪くて外に出られないの・・・」
「いや、いいんだ。この公園に来て、出逢った頃の気持ちに戻ってみたかっただけだから・・・」
そう返事して帰りかけた時、
「せっかく来てくれたんだから、良かったら家の前まできて・・・」
そう返信が来ました。
はじめて来る彼女の家。
寝巻き姿で彼女は出てきました。
家には上げてくれませんでしたが、玄関の前で抱き合いました。
「せっかく覚悟ができたのに・・・どうしてこんな事するのよ・・・」
そう言って彼女は泣いていました。
・・・「kakクン・・・ずるいよ」
寒い中咳込む彼女を促して帰らせて、僕も家路につきました。
切れかけた糸を無理無理つないだ、そんな感じでしたが、今回の件(婚活サイトの事、チャットレディの事)については、きっと彼女から何かしらの説明があるだろう、それを聞いた上で、今後どうするかを決めよう・・・その時は意外と冷静にそんな事を考えていました。