現在は仙台にある某企業の財務責任者として稼働中。
今まで複数の企業のスタートアップに携わったものの、自分がトップに就くことには尻込みする31歳です。
すきなことをかいていこうと思うのであります。
全員が社長!
社員全員が経営者の視点をもて!とか社員全員が社長のつもりで!とかいう方針で従業員の方に就労して頂いている会社のハナシをよく耳にします。
これはいったいぜんたいどういう事なのか、わたくしには分りかねるのですが、社長のつもりでコストと収益を常に意識して仕事をしなさいよ、ということなのでしょうか?
それとも社長みたいにウィークデーにゴルフいったりおねーさまのいるお店で顧客とワッハッハ、経費でベンツも買っちゃうぞ、みたいなことを奨励するお達しなのでしょうか?(念のために言っときますがそれらも経営者の立派なシゴトな事が多いです)
わたくしは当事者ではありませんので、ことの真意は計りかねるのですが、ただひとつ言えることは、そんなフィリピンパブでもあるまいに、来るヒト来るヒト全員がシャチョサンは無理だろ、ということであります。
どこからそのような発想が飛び出してくるのでしょうか?ビジネス本でも立ち読したのでしょうか?私の経験上、ビジネス本から知識を得て、実践してみよう等という経営者にはロクなヒトがおりません。そして悲しい事に、そういった精神論を振りかざす経営者ほど、従業員に十分な報酬(金銭的にも精神的にも)を与えていないことが多いように感じます。
従業員はどこまでいってもプラスなのであります。会社で労働している時間的、肉体的なコストを考えれば、マイナスもありえるでしょうが、少なくとも金銭的には必ずプラスになります。(少ない、と嘆いている方はよくいらっしゃいますが・・・・)
それと比べ経営者は、企業が成功すれば、膨大なおカネや名声が得られる一方で、オーナー企業であれば、経営状態の悪化による個人資産の投入や、万一倒産ということになれば、個人保障しているであろう会社の借金を肩代わりすることになります。
必ずプラスになる人間と、下手をすればマイナスになる人間。些細な事に思えるかもしれませんが、それがヒトの心理状態に与える影響は、なんと大きいことか!
経営者が経営者である所以は、その『覚悟』であります。
そしてまた、優秀な経営者ほど、その『覚悟』を従業員には見せず、常に前向きに仕事をしているものであります。全員が社長などという世迷い言を平気でのたまう経営者は、自分の覚悟と苦労の一部を従業員に肩代わりさせようとしているのではないかと、わたくしの目には映ってしまいます。
大体、全員が社長であるならば、全ての従業員に、社長と同じ報酬、同じ権限、そして企業が成功したときに与えられる権利の保障(つまり株式)を平等に分け与えなければなりません。
経営者の仕事は、『分けること』です。うまく企業が回転していくように、仕事を分け、権限を分け、おカネを分けます。その分ける過程で気をつけなければならないのは、分け与える事で、ヒトが成長できるようにすることであります。
実益の伴わない覚悟や苦しみを分け与えて、ヒトが成長するのだろうか?と疑問に思う今日この頃なのであります。
おカネを使うチカラ
会社というものはなにかといいますと、まぁ一言でいうと『おカネを稼ぐ仕組み』なのであります。
なにをいまさら当たり前のことを、とお思いになるかもしれませんが、意外と言うか当然というか、新米企業経営者には(驚くべき事に新米と呼べない一部の経営者にも!)、これがあまり分っていないように思うのであります。
ひとつのケースとして、今回は、『会社でおカネを使う』というのは、どういうことなのか?というのを考えてみようと思います。
最初から結論を申し上げてちょっとアレなのですが、会社でおカネを使うという行為は、すべからく投資に該当せねばならぬということになり、一般の消費とは、ちと趣が異なります。
必要だから買う、欲しいから買う、というのは一般消費者としての行為であり、経営者の行為ではありません。
経営者の仕事は、いかに少ない原資で高いパフォーマンスを引き出せるかである、という一言につきると思うのです。
会社のおカネを使うということは、会社に蓄えられた原資を、なにがしかのコストとして投下するという行為であります。そのため、極端にいいますと、たとえボールペン1本の購入であろうと、経営者は原資に対するパフォーマンスとして、ボールペンになにがしかの投資価値を見出し、決断し、コストを投下するということをしなければなりません。(滑稽かもしれませんが、すくなくとも意識の中ではそうするべきだと思います)
また、金額が大きく、一括償却の対象にならない設備投資などであれば、購入方法についても、会社の流動資産であるおカネを使う以上、バランスシート上にどのように反映されるのか考えなければなりません。
固定資産にするのか、それともリースですませるのか、といったように金融機関の与信調査に影響するであろう事柄にも注意を払う必要があります。
『おカネを稼ぐチカラ』、は経営者として確かに重要ですが、あまり注目されていない『おカネを使うチカラ』も同じくらい重要だと思う、今日この頃なのであります。
