毎夜繰り返される電脳書簡


夜毎綴られる恋だの愛だの


都度熱を増すコトバの麻薬


望んでいたはずだったのに




目を閉じ見ぬふりをしてた


でも…気付いてしまった…


目を開けて見ぬふりを止め


耐えきれなくなったから…




「どうしたの?」


ドウモシナイヨ


「何かあった?」


ナニモナイケド


「何でも良いから何か言って」


私ニハ家庭モ仕事モアルノ


「僕の事がイヤになったの?」


ドウシテ私ヲ困ラセルノ?


「誰か好きな人が出来たの?」


押シツケナイデ気持チ全部


「僕は大丈夫、我慢出来るよ」


我慢ナンテ出来ナイクセニ




言葉を遣り取りすればするほど


心が擦り減っていくようで


諸々全部否定をすればするほど


快楽苦痛へと変化をする



若さという狂気を孕んだ君は


想いを力いっぱいぶつけ続ける


老いを意識してしまった私は


重りを射込まれる苦痛に耐える



若さが凶器である事を知らぬ君は


心の奥に脳の内に次々と傷をつけ


老いに逃げ込もうとす愚かな私は


耐えきれずにドクドクと血を流す




立ち上がれなくなるほど見えぬ血を流し


ベットの上で泣いている事に気がついた


「この線路の向こうには君の家がある」


いつか君が綴った線路を横目に行き倒れ




全部私ガアノ人ニ言エナカッタ言葉ダッタンダ…