太く育った丸太の木口面を見ると、中央部とその周囲で色の違いがみられます。見た目の違いだけでなく、他にもどのような違いがあるのかご紹介します。
「心材」と「辺材」
丸太の中央部の濃い色をした部分を「心材(しんざい)、赤身」 、その周囲の淡い色をした部分を「辺材(へんざい)、白太」 といいます。心材と辺材の色は樹種により様々で、中には、心材と辺材が人間の目では区別がつかない樹種もあります。
木が生きているときも、木材として利用するときも、 役割が異なります。心材と辺材がどのように形成され、どのような役割を果たしているのか、幹の成長過程を追いながら説明していきます。
幹はどのように太くなる?
木口面から見える組織をもう少し細かく分類すると、中心から髄、心材、辺材、形成層、樹皮(内樹皮、外樹皮)と分けられます。
幹は、樹皮のすぐ内側にある形成層から細胞分裂し、肥大成長しています。つまり、幹の周囲に新しい細胞を積みかさねていくことで、太くなっているのです。