トランプ氏、大統領選でのFBI潜入疑惑巡り調査要請

 5月20日、トランプ米大統領(写真)は、司法省に対し、2016年大統領選で自身の陣営がオバマ前政権下の同省あるいはFBIによって監視されていたかどうかを調査するよう求めるツイートを投稿した。ワシントンで18日撮影(2018年 ロイター/Kevin Lamarque)

[ワシントン 20日 ロイター] - トランプ米大統領は20日、司法省に対し、2016年大統領選で自身の陣営がオバマ前政権下の同省あるいは連邦捜査局(FBI)によって監視されていたかどうかを調査するよう求めるツイートを投稿した。

大統領は「FBI/司法省がトランプ陣営に潜入あるいは監視していたかどうか、またオバマ政権内の人々がそのような要請を行ったかどうかについて、司法省の調査をここに求める。明日は正式に要求するつもりだ」と投稿した。

トランプ大統領は18日にも、司法省への攻勢を強め、FBIが16年大統領選の自身の陣営に情報提供者を送り込んだり、募集したりした可能性をほのめかした。

ただ、トランプ大統領と大統領の弁護士を務めるジュリアーニ元ニューヨーク市長はともに、当局による潜入についていかなる証拠も示していない。ジュリアーニ氏は18日のCNNとのインタビューで、そのような行為があったかどうかについては、自身も大統領も実のところは分からないと認めた。

また、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が20日付で報じたところによると、ジュリアーニ氏は、ロシアによる米大統領選への介入疑惑を捜査するモラー特別検察官の話として、9月1日までに同捜査が終わる見通しだと述べた。

同捜査に詳しい1人の関係筋は、9月1日という期限は「全くの作り話」として強く否定。「特別検察官に捜査の早期終了を再び迫る意図があるのは明白」とした。

司法省は昨年9月、大統領選挙戦中にオバマ前大統領がニューヨークのトランプタワーの盗聴を指示していたとのトランプ大統領の主張について、その証拠はないと結論付けている。

トランプ氏は20日のツイートでまた、大統領選でクリントン民主党候補は、自身の陣営と同様にFBIに監視されることはなかったとの主張を繰り返した。また、外国政府による大統領選介入疑惑に関する特別検察官の捜査は、11月の中間選挙で共和党を不利にする意図があるとの見方を示唆した。


トランプ氏、米司法省に捜査要請 大統領選で自陣営にFBI「潜入」と

ドナルド・トランプ米大統領は20日、2016年米大統領選で自陣営にスパイが政治的目的で潜入していた可能性について米司法省に捜査を要請すると述べた。

トランプ氏はツイッターで、「正式には明日要求するつもりだが、私は米連邦捜査局(FBI)や司法省が大統領選で僕の陣営に潜入ないし調査をしたかどうか、同省が調べることをここに要求する。この要請あるいは依頼が、オバマ政権関係者によるものだったかどうかもだ!」と書いた。

https://twitter.com/realDonaldTrump/status/998256454590193665

このツイートの前には複数の米メディアが、FBIの情報提供者がトランプ陣営関係者と接触していたと伝えていた。

トランプ氏は20日朝、このツイートのほかに、自陣営に対する「魔女狩り」捜査が続いていると批判。1年かけて捜査しても、ロシアとの共謀を一切見つけていないなどと攻撃した。

2016年米大統領選については、ロシアがトランプ陣営を勝たせようと工作したのか、トランプ陣営がロシア当局と結託していたのか、さらにはトランプ大統領が捜査の進展を違法に妨害しようしたのかなどについて、ロバート・ムラー特別検察官の指揮で捜査が進んでいる。

トランプ氏はこの捜査をこれまで、何度も攻撃してきた。

トランプ陣営にスパイ? 

トランプ氏は18日、まずFBIが選挙でトランプ氏陣営にスパイを送り込んだと批判した。

大統領はツイッターに、「大統領選での僕の陣営に、FBIの担当者が少なくとも1人政治的目的で確かに入り込んでいたとの情報がある。ずいぶん早い段階でのことで、ロシアに関するいんちきな作り話が『熱い』フェイクニュースになる、ずっと前のことだ。もし事実なら、過去最大の政治スキャンダルだ!」と投稿した。

https://twitter.com/realDonaldTrump/status/997474432443707393

米紙ニューヨーク・タイムズはこの後、FBIの情報提供者は確かにいたとする記事を掲載した。記事は、人物の名前は明らかにしていない。このFBI関係者が陣営側近と話をしたのはあくまでも、「ロシアとつながりのある疑わしい連絡相手」についてFBIが情報を入手した後のことだったという。

報道によると、この情報提供者は英国で働く米国人研究者で、トランプ陣営の外交顧問だったジョージ・パパドプロス氏とカーター・ペイジ氏に接触した。

米紙ワシントン・ポストも同様の内容を伝えた。

次に何が? 

司法当局は、この件について米議会幹部への証拠開示を拒んできた。それをすれば、情報提供者もしくは、その複数の連絡相手の生命を危険にさらしかねないことを、理由に挙げている。

トランプ氏は、FBIを監督する米司法省に関係資料の公表を命じることができる。

情報提供者とムラー特別検察官とのつながりはワシントン・ポストによると、情報提供者は1年前にムラー氏が特別検察官に任命される前からロシア疑惑捜査に協力している。FBIは米大統領選期間中の2016年7月に、ロシアに関する捜査を開始した。

しかし、情報提供者がパパドプロス氏やペイジ氏との会合に至るそもそもの情報をどうやって入手したのか、そしてFBI情報提供者としての役割の全容は不明のままだ。

元FBI長官のムラー氏はこれまでに19人を起訴してきた。パパドプロス被告はロシアと間を仲介したとされる人物との会合時期について、FBIに虚偽の供述をした罪を認めている。

しかし、トランプ氏と支持者たちは、ムラー氏批判の勢いを強めている。

トランプ氏は20日、「強い葛藤を抱える民主党員13人とオバマのために8年間働いてきた2名による、費用がまもなく2000万ドルになろうとしているこの魔女狩りは、どこで止まるのか!  ロシアとの共ぼう(編注・collusion=共謀を原文はCollussionと誤記)は何も見つかっていないし、何の選挙妨害も発見できていないのに、汚職について調べていない…」とツイートした。

さらに、「…ヒラリー・クリントンの選挙活動で彼女は3万3000件のEメールを消去し、国務長官だった間に1億4500万ドルを受け取り、70万ドルをマケイブ(FBI前副長官)の妻に支払った(そしてテリー・Mと共にFBIの追及を逃れた)。他にもたくさんある。共和党員と真の米国人は、この詐欺に断固たる態度を取り始めるべきだ」とツイートした。証拠の提示はまったくない。ツイート内の「テリー・M」とは、クリントン氏に近いテリー・マコーリフ前バージニア州知事。

ムラー氏は共和党員。

https://twitter.com/realDonaldTrump/status/998189366844559360

https://twitter.com/realDonaldTrump/status/998191501451628544

<解説>前例のない恐怖――アンソニー・ザーカーBBC北米特派員

ロバート・ムラー氏は捜査範囲を広げている様子で、ドナルド・トランプ氏はそれを強く不満に思っている。

トランプ氏による20日の連続ツイートのきっかけになったらしいニューヨーク・タイムズ記事は、ロシアだけでなく、サウジアラビアとイスラエルを含む中東諸国の政府筋がトランプ陣営に支援を申し出ていたという疑いを、ムラー氏たちが捜査していると伝えている。米国の選挙手続きに対する外国人のこのような関与は、違法となるはずだ。

トランプ氏はニューヨーク・タイムズを非難したあと、民主党を攻撃し、さらには自国の司法省をツイッターで攻撃した。

大統領は公式要請のような表現で、指示をツイートした。しかし、その後の対応はほとんどない。だが、もし大統領が真剣だとすれば、ニクソン政権のウォーターゲート事件以来、大統領の干渉から守られてきた司法省の捜査過程に、干渉しようとする前例のない動きに相当するかもしれない。

情報各機関が結託して自分を陥れようとしている――。トランプ氏がこう信じているのは明白だ。本人の脳内では、情報機関は自分の友人たちを追及する一方で、自分の敵に手加減している。大統領はこの形勢を、逆転させようとしているのだ。

(英語記事 Trump seeks probe into FBI election campaign 'infiltration')


米CIAに初の女性長官、ハスペル氏が就任宣誓

米バージニア州ラングレーの米中央情報局本部で長官への就任宣誓を行った直後のジーナ・ハスペル氏(2018年5月21日撮影)。

【AFP=時事】米中央情報局(CIA)に長年勤務しているジーナ・ハスペル(Gina Haspel)氏(61)が21日、CIA長官の就任宣誓式に臨み、史上初の女性長官が誕生した。

 ハスペル氏は宣誓で、過去に活躍した無名の「ヒロイン」らをたたえ、自身とそのチームで「手本」になりたいという考えを示した。

 ハスペル氏はロシア情勢の専門家で、長年秘密工作に従事。ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の指名により国務長官に就任したマイク・ポンペオ(Mike Pompeo)前CIA長官の後任となる。

 ハスペル氏の長官就任をめぐっては当初一部の議員から、2001年9月11日の米同時多発攻撃後にテロ容疑者の拷問に関与したとされる同氏の過去を問題視する声も上がっていた。しかし上院が先週、賛成54、反対45で承認した。