<米国>トランプ氏「体制を保証」北朝鮮の非核化見返り

トランプ米大統領
トランプ米大統領は17日、来月に予定される北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との首脳会談を巡り、非核化プロセスとして北朝鮮が反発する「リビア方式」について、「我々が検討しているモデルではない」と明言した。また「ディール(取引)に応じれば、金正恩は力強い保証を得られるだろう」と強調し、非核化に応じれば体制を保証する考えを示した。首脳会談についても「(開催の)予定に変わりはない」と述べた。
リビアの最高指導者だったカダフィ大佐が米英との2003年の合意に基づき核兵器計画を一括放棄したリビア方式について、段階的非核化の過程で体制保証や経済支援を勝ち取りたい北朝鮮は拒否する姿勢を繰り返し明示。16日には、米韓両軍の共同訓練実施やボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の「北朝鮮にリビア方式適用」発言に反発し、米朝首脳会談の取りやめを警告した。
これに関し、トランプ氏はホワイトハウスで記者団に「カダフィとの間では体制保証に関する合意はなかった」として、リビア方式は対北朝鮮には当てはまらないとの考えを強調。その上で、非核化に応じれば「金(委員長)は自国にとどまり、統治を続ける。北朝鮮は非常に豊かな国家になるだろう」と語った。
トランプ氏は体制を保証することで、リビアのケースとは異なると主張し、北朝鮮に対話に応じるよう求めたとみられる。だが「核の一括放棄」の要求までは取り下げる意図はないとみられ、米朝は首脳会談に向け、水面下で激しい攻防を展開しているようだ。
トランプ氏は「この瞬間も会談に向けた両国の調整が続いている。北朝鮮は何事もなかったように、会談場所や式次第について協議している」と明かした。一方で「会談が開かれれば開かれるし、そうでなければ次の段階に進むまでだ」と圧力強化を示唆した。
また、北朝鮮が南北閣僚級会談を急きょ中止するなど態度を硬化させていることに関し、トランプ氏は「中国が影響を及ぼしている可能性がある」と指摘。今月8日に金委員長と中国の習近平国家主席が2回目の会談を持ったことに「少し驚いた」と述べ、「それ以降に状況が変わったように思う」と語った。
米CIAに初の女性長官、上院承認 テロ容疑者拷問に疑念も
米上院は17日、中央情報局(CIA)の新長官にジーナ・ハスペル副長官(61)を承認した。女性がCIA長官になるのは初めて。ハスペル氏はCIA勤続33年間のベテラン捜査員。テロ容疑者を拷問尋問する秘密施設の責任者だったことが問題視されたものの、賛成54、反対45で承認された。
前任者のマイク・ポンペオ長官が、レックス・ティラーソン氏解任を受けて国務長官に転身したのを受けて、ドナルド・トランプ米大統領がハスペル氏を新CIA長官に指名していた。
ハスペル氏は2001年9月11日の米同時多発テロの後、いわゆる「ブラックサイト」と呼ばれた秘密施設のひとつをタイで監督していた。ブラックサイトの主な目的は、イラクやアフガニスタンで拘束したテロ容疑者を米国外で尋問することで、そのためには「水責め」などの拷問手法も使われた。
共和党重鎮のジョン・マケイン上院議員は早い段階で、ハスペル氏の長官就任に反対を言明していた。マケイン議員はベトナム戦争中に5年間にわたり捕虜となり、繰り返し拷問された経験がある。
これに対して17日の採決では、民主党議員6人が承認賛成に回ったため、ハスペル氏の長官就任が決まった。
ハスペル氏の承認に賛成した民主党議員の一人、マーク・ワーナー議員(バージニア州選出)は、ハスペル氏がいわゆる「強化された」尋問手法を決して使うべきではなかったと後悔していたと指摘。今後はたとえ大統領が強く要求したとしても、そのような尋問は決して行わないとハスペル氏が誓ったことを、自分の判断理由に挙げた。
ワーナー議員は議決前の演説で、ハスペル氏について「大統領に何を言われても反対することのできる、そして反対するだろう人物だと確信している」と評価。「この大統領がもし、拷問回帰など違法なことや非道徳的なことを命令しても、権力に向かって真実を語ることができる人だと思う」と述べた。
一方で、共和党ではマケイン議員のほか、ジェフ・フレイク議員(アリゾナ州選出)とランド・ポール議員(ケンタッキー州選出)が承認に反対した。現在の上院(定数100)は共和党51議席、民主党47議席、無所属2議席の構成になっているため、民主党の一部議員が賛成しなければ、承認は否決されていた。
ハスペル氏は勤続33年のベテランで、そのほとんどを潜入任務の覆面捜査員として過ごした。2002年にはタイの「ブラックサイト」運営を任された。そこで使われた厳しい尋問手法の一部については、上院調査が「拷問」だったと断定している。
ハスペル氏が責任者だったタイの施設に移送されたアブド・アルラヒム・アルナシリ容疑者は、後にバラク・オバマ前大統領が禁止した手法で尋問された。
ハスペル氏が施設責任者となった後に尋問されたアルナシリ容疑者は、睡眠妨害や全裸の強制のほか、高温と低温にさらしたり、小さい箱に全身を押し込んだり、壁に繰り返し叩きつけたりするなどの扱いも受けた。
同容疑者の搬送から3年後、ハスペル氏は同容疑者の尋問を記録したビデオテープ92本の破棄を命令した。同様に、タイの秘密施設に収容されていたアブ・ズバイダ容疑者の尋問テープについても、破棄を指示した。
2014年の上院報告書によると、同時多発テロの直後に米国は少なくとも119人を拷問した。
複数の人権団体によると、ハスペル氏はタイの施設から異動した後も、米政府の容疑者拷問を監督したという。ただし、その詳細な職歴はCIAが機密扱いで非公開にしているため、明らかになっていない。
トランプ大統領はかつて、テロ容疑者に対する水責め尋問の復活を呼びかけていた。
(英語記事 Gina Haspel confirmed as CIA's first female director)
真の愛国者、女性初のとても素晴らしい長官が誕生した。続きは「#」「木陰」で。